・テレビドラマの気に入らないところは、すべてのドラマは、ヒューマニティ要素と恋愛要素、このふたつがなければならないと思い込んでいると思われる点である。
それが視聴者の求めているものだと考えている節がある。それは、いったい、いつの「視聴者」だろうか。
我々は非常にばかにされている。
私はヒューマニティ要素と恋愛要素のない作品が好きである。そういう作品を書きたいと思っている。場面場面やラストシーンでかならず、お涙頂戴になる作品なんて観たくもないし、読みたくもないし、書きたくもない。
・読んだマンガ
「甲子園の空に笑え!」(川原泉/白泉社)
収録されている「銀のロマンティック・・・わはは」を寝る前に読んで、涙が止まらなかった。泣かせるが、全体的に乾いた筆致なのがよい。泣かせようと思って、泣かせていない。
あと、構成がすばらしい。川原泉は物語の組み立てが非常にうまいと思う。