新年の挨拶が遅くなり申し訳ありません。
明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。
昨年末の記事の通り、読者の皆様のご厚情に支えられて書き続けることができました。既作を含め、拙作をご覧くださりありがとうございました。実は、大晦日の朝に新作『玉紫』にコメントレビューを頂戴しておりました。過分なお言葉を賜り、評価を嬉しく思うとともに、書き手として恥じないよう襟を正したいと気持ちを新たにいたしました。退会前にも、何度かコメントレビューをいただきましたが、読者の方の添えてくださるお言葉が本当に励みになります。自作について、訴求力に乏しいのではと感じる時もあり、お星様やコメントレビューを慈雨のように受け止めています。
本当にありがとうございます。何度も読み返して力にしております。
新作の『玉紫』に加え、旧作『人並みの恋』も完結しました。
両作品とも、年末年始のおめでたい雰囲気に似合わぬ作品でして……。
投稿時期の都合、喧しく宣伝をするのも憚られますが。旧作については、五年前の作品のため、最近の作品と比べてやや柔らかい印象の文体です。黒と白と赤、というのが執筆当時の象徴でもありました。私の中で、美少女の物語、というと桜庭一樹『少女七竈と七人の可愛そうな大人』が思い浮かびます。旭川に生きる、絶世の美少女「川村七竈」を巡る物語。四六判は、角川書房だった頃のKADOKAWAが版元でした。この装幀が、現在の文庫版とは異なり、黒地に色っぽい美少女と美少年のイラストが描かれていて。装幀も含めて、私の好きな書籍のなかのひとつとして胸に留めています。
恐らく、拙作『人並みの恋』にも、そのイメージが引き継がれているような。
投稿にあたり、五年前の癖の強い原稿に最小限の改稿を施しました。
さて、旧作から始まった本年の抱負についても。
今年の目標は、新作『玉紫』に関する短篇をいくつか。
そして、余裕があれば、怪奇幻想やホラーなどの作品も挑戦したいなと。
実は『玉紫』は、同人誌を刷りたいという思いもあっての作品です。架空の人物が手掛けた、との設定なのですが、「その作者が書いた」ものとして何篇か構想を練っているところです。題名は、作中にも出ていて、まずはそちらの作品から書き上げたいと思っています。執筆の前に、勉強のため谷崎潤一郎の『少年』を再読しました。諏訪哲史の短篇『修那羅』も読んでいて。どちらも再読ながら、所謂「美しい少年」が登場する作品として選んでみました。お分かりの通り、次作は「美少年もの」ということで。
非倫理的、あまり道徳的ではない作品になるかと思います……。
今年の抱負は、好きなものを好きなように、と掲げてみます。
体調を見ながら、自分の墓標に相応しいものを。
初心を忘れず、書くことを楽しみながら書き続けてまいります。
本年もご愛顧のほどどうぞよろしくお願いいたします。
2025.01.05 蘆蕭雪