過去作のサルベージに失敗した。
といっても、超初期作品のデータだから無理もない。
創作活動開始後、1代目のUSBメモリの中身には大学時代のレポートと卒業論文も収められていた。何故か、小説をまとめたフォルダだけが、ものの見事に破損していたのには驚いたけれど。所謂、「文字化け」の状態になっていて何も判別できやしない。
新作が書けないなら、過去の作品だけでもと思ったのが間違いだった。
以上の理由で、初期作品を開陳する試みは頓挫したわけだ。
そうなってから、不思議なことに執筆意欲が湧いてきた。
過去に拘泥しても仕方がないな、と諦めがついたからかもしれない。
目下の目標は、PCの中身を整理して使えそうなものを換骨奪胎すること。それと並行して、新作の中編にも手を付け始めた。回復途上で、薬で小康状態を保っている感覚だから進捗は蝸牛の歩みだが。具体的な目標として、来月中に換骨奪胎した掌編をひとつ。年が明けてから、新作のほうも発表できたら有難いなと思うかぎり。
ただ、これは希望的願望なので、実現可能ということではまるでない。
新作については、構想だけがしっかりとある状態だ。
というのも、最近読んだネット小説(外部サイトのもの)に刺激を受けて。
書簡体だったり、語り手の立ち位置が面白かったので。こちらも、換骨奪胎というか、自分なりに書きたいものが浮かんできた。実は、冒頭の書簡2通分をすでに書き終えてある。先に白状すると、新作は「死ネタ」のため明るくはまったくない。
ただ、書簡と、私小説風のものをまとめて作品にしたいとの企図はある。
これも、頭にある通りに書けるとは思っていないのだけれど。
冒頭の書簡は、それなりに満足のいくものに仕上がった。
今後は、本編にあたる私小説部分を書くことになる。その合間に、可能であれば掌編を書き直したいなと思う。今週末、書簡風のものを書きながら、久方ぶりに小説を書くことが楽しいと感じた。早く続きが書きたい、と素直に思ったのはいつぶりだろう。次は、こういう文章で、だとか、章の構成だとかを考えることに没頭できたのが嬉しかった。
無理のない範囲で、すこしずつ書き続けられたらいいなと思う。
本当は、カクヨム以外にも投稿先を検討すべきかもしれない。
もしかしたら、読者の需要がより合致する場所があるのではとも案じている。
ただ、複数の投稿サイトを管理する余裕がないのも事実だ。復調してから、あらためてじっくり検討したほうがいいのだろう。ともかく、当面の間、特にカクヨムコンテストの間は執筆に注力する所存です。過去作のみの掲載ですがどうぞご海容ください。
末筆ながら、読者の皆様のご厚情に心より感謝申し上げます。
再読してくださった方、本当にありがとうございます。
応援、評価など、大変励みになりました。
追伸:コメントレビューまでありがとうございました……!
2024.11.24 蘆蕭雪