タソはね、今まで沢山の趣味を楽しんできたんだ。
最初はマンガかなあ。
マンガとアニメに関しては、小学校からのお付き合いだから、趣味というよりは、遊びに近いかもね。
特にこのマンガのフィギュアを持ってるとか、このアニメのDVDを全巻集めてるとか、そういうのはないからなあ。
でも、アニメは大人になってから、趣味と言えそうなレベルには博識だと思う。
異世界モノでは『転スラ』が1番で、ちょっと変化球で『アウトブレイク・カンパニー』が面白かった。
SFも沢山面白いのがあって、『シュタインズゲート』でハマり、『サマータイムレンダ』で感動し、『少女終末旅行』で神作品だと思った。
映画も沢山見たけど、アニメもいっぱい見たなあ。
映画は、埼玉に住んでた頃、近くのGEOで端から端までレンタルして見てた。
18禁コーナーには一回も入らなかったんだよ? えらいでそ? えへへ。
あの頃はお金持ってたからなあ。面白そうな作品も、つまらなそうな作品も、食わず嫌いせずに残さず見てたから、店員さんには顔覚えられてたね。
もうマット・デイモンが好きすぎて、ボーンシリーズ全部DVD持ってる。
タソはジブリも大好きだから、ラピュタとかもののけ姫とかも、いつでも見られるようにDVD持ってるんだあ。
1番好きなのは『紅の豚』で、これ見るとバイクに乗りたくなる不思議現象が起こるの。
バイクって飛行機みたいに自由な感覚になる乗り物でね、右に左にバランスとってると、まるで空を飛んでいる気になるんだ。
『初めて自転車に乗れた日のことを覚えていますか?
そんな昔のことは忘れてしまいましたか?
では、子供の頃、両手を広げて走り回ったことは覚えていますか?
右に左に、両手を広げて走り回ったことを。
そんなことも忘れてしまいましたか。
でも、これだけは忘れないでください。
今も、そのことを忘れずに走り回っている連中がいることを』
バイク漫画『キリン』の名言です。調べても原文が出てこなかったので、うっすらと記憶の限り思い出してみました。
タソは初めて自転車に乗れた日のことを良く覚えています。
右と左がバランスし、自転車は真っ直ぐ走らせるものでないのだと確信したとき、幼いながらも、タソは人生もきっとこうやって右に行ったり左に行ったり、フラフラしながら進んでいくのだと悟りました。
『放っておけば倒れてしまうものを、倒れないように乗るから楽しい』
これはタソの持論です。
タソは17歳から37歳まで、20年間、バイクと一緒に過ごしてきました。
仕事を辞めてからは、バイクを生活費のために手放しました。
『倒れそうな方向にハンドルをきるんですよ』
タソはバイク教習の『一本橋』で、必ず教習生にこれを教えます。
一本橋は、幅30センチ、全長15メートル、高さ5センチの平均台のことを言います。
検定の基準タイムは、中型で7秒以上、大型で10秒以上で、平均台の上に前輪が乗っている時間を測ります。途中で落ちたら、不合格確定になります。
タソは一本橋3分30秒できるんだあ。
えっへん。
たくさん練習したなあ。
きっと、バイクが大好きなんだ。
タソは今日も倒れそうな方向にハンドルをきる。
生き残るには、意外にも敢えて危険な方向に舵を取ることが必要な時があることを、タソは知っています。
そうやって、バランスを取り戻すんだ。
長くなっちゃった。
他の趣味はまた今度にするのだ。
他にも楽しかった趣味たくさんあるのだ。
ふふふ、また明日。