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2024年10月23日の近況報告 日本に安楽死は「決定的に」向かない

 国民民主党の代表が「安楽死の導入」のための法改正を行いたいと言っているが、日本と安楽死は相性が「これ以上が無い程の最悪」だから『絶対に』やめとけ。そうだ『絶対に』『何があろうが絶対に』やめとけ。3回も言ったからな俺は。
 治る見込みの無い老人にチューブを挿入してムリヤリ生かす終末医療も確かに問題だろうけど、そっちの方がまだましだから。



 正直に言おう。
 人というのは「誰もが出来る事なら死にたくない」と思っている。そうじゃない人もいるにはいるが、無視しても構わない程の「極めて少数」でしかない。
「『死にたい』って言ってる人なんてネットには山ほどいるよ? 本人のリクエスト通り殺した方がいいんじゃないか?」っていう反論があるだろうけど、
 例え「死にたい」と言ってる人でも殺しちゃダメだ。

 なぜなら「死にたい」って言ってる人は「死にたくなる程大きな問題」を抱えていて、それさえ解決すれば死のうと思わないから。
「死にたい」って言ってる人は全員「今すぐに自分自身の生命維持活動を何としてでも停止させたい」わけじゃないのよ。



「どんな願いもいくらでも叶う世の中になった」らその「死にたくなる程大きな問題」も片付くから、それなら「死にたくない」と思えるだろう。
 まぁ世の中には「どんな願いでも叶う!? やった! これでやっと死ぬことができる!」って目をキラキラ輝かせながら言う人もいるだろうけど、
 本当にごく少数で無視しても構わない数しかいないはずだし、そんな奴はとっくの昔に死んでいるはずだ。



 それに日本は「同調圧力」や「世間体」が極めて強い国で、安楽死が出来るようになると「何でまだ生きてるの? 早く死んでよ」って言われるし、
「〇〇は安楽死させるべきだ」っていう論調が必ず出て来る。ちなみに〇〇には就職氷河期、クソオス、等々お好きな属性を入れてください。



 加えて1回でも安楽死を認めたらその範囲がどんどん拡大する危険も極めて高い。
 実際、安楽死が合法化したカナダではその適用範囲がどんどん拡大されて、合法化から5年間で4万人近くが安楽死されているそうだ。
 この「範囲の拡大」が一番危険なものだ。この「範囲の拡大」こそ最も恐れなくてはいけない。これを何としてでも阻止するには最初から安楽死を違法とする以外にない。



 国民民主党って少なくても立憲民主党みたいに
「揃いも揃って『犯罪者』や『ブーメランが脳天に何本もぶっ刺さっている間抜け』のロイヤルストレートキ〇タマフラッシュ(誤字ではない)」っていう所じゃない、
 砂漠の真水並みに貴重な「まともな野党」っていう印象だったんだけど、これじゃあダメだな。危なっかしくて日本の国政は任せられない。



 最後に、安楽死の是非を問う現代に似た状況を生きたとある司祭の言葉を借りよう。

貧しい人 病人 非生産的な人 いてあたりまえだ
私たちは他者から生産的であると認められたときだけ生きる権利があるというのか
非生産的な市民を殺してもいいという原則ができ 実行されるならば
我々が老いて弱ったとき 我々も殺されるだろう

非生産的な市民を殺してよいとするならば
いま 弱者として標的にされている精神病者だけでなく
非生産的な人 病人 傷病兵
仕事で体が不自由になった人すべて
老いて弱ったときの私たちすべてを
殺すことが許されるだろう

- クレメンス・アウグスト・フォン・ガーレン司祭



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