またもや、2014年に書いたものです。
発表時期としては「鼠を殺す」と「嵐」の間で、両作品と合わせて、自分の中では3部作を成す1作だったりします。直接のつながりはないんですけど、主題に共通するものがあります。その結果が、一連のよくわからないオチです。
「鼠を殺す」を子供の物語とするなら、「嵐」は親の物語です。そして、「骨」はその両者の物語と言えます。そんなことを意識しながら読むと、一連のよくわからないオチにも多少は理解が及ぶ気がします。
小説として特に凝ったことはしていません。文体も凡庸で、構成も一直線だったりします。読み返してみると、これまでの創作歴で最も淡泊な作法によって書かれているようにさえ思えてきます。キャラクターの描き方で新境地を拓いた「鼠を殺す」や、ありありとした不条理性に挑んだ「嵐」に比べると実験精神も薄いです。
そんな事情もあって、これまでここでは公開していなかったのですが、「鼠を殺す」と「嵐」をつなぐミッシングリンクとして折を見て発表するつもりでした。それがこのタイミングになったのは、エッセイの更新が遅れているからです。他にも何作か発表の準備をしているものがあるので、エッセイが滞り出したら徐々に発表していきたいと思います。
鼠を殺す
https://kakuyomu.jp/works/1177354054888103684嵐
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885897766