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『Another day comes』のあとがきのようなもの【公開停止中】

どうも。海です。

タイトルの通り、『Another day comes』のあとがきのようなものを書こうかなと思います。

期間限定公開なのに「これも書くのか?」と自問自答しておりましたが、一つ前の近況ノートで書くと言ってしまった手前、書こうと思います。有言実行ってやつですね。

ちなみに今作、2024年6月15日(土)までの期間限定公開です。

さて、先程書きました近況ノートの記事でも書いたとおり、この作品は自分の処女作になります。かっこよく言えば、自分のオリジンですね。
そのため、粗い部分は多分にあるかと思いますが、どうか目を瞑っていただけますと幸いです。それでも、今も続く自分の創作におけるテーマが詰まった作品だと、勝手に自負しております。

さて、幼い頃から親の影響で小説が好きだった自分は、いつか小説というものを書いてみたい書いてみたいと思い続け、結局ノートに少し書いてすぐに辞めてしまう。そんな子ども時代を過ごしていました。
そんな自分に転機が訪れたのが大学に入学し、文芸部なる物に入部したことから始まります。
最初はロックバンド好きが高じたのと、一年早く違う大学に入学した友人の影響で軽音部に入りたかったのですが、説明会でなんか違うとなり断念。
それでもせっかくの大学生活何かサークルに入りたいと考えていた矢先、たまたま目に入ったのが誰もいない文芸部のブースでした。部室にある本読み放題の言葉につられ、のこのこ入部したが最後「一年生は全員一作は書くこと」の脅しに、震えながら小説を書くことになりました。
そこで今も尊敬し、仲良くしてくださっている先輩と今でも交流が続く友人と出会う訳ですが、今は割愛します。『Another day comes』の話をしましょう。

さて、そんなこんなで脅しに屈した自分は小説を書くことになりました。無い頭をうんうんひねりながら、どんな物語がいいだろうととりあえずワープロソフトを開きます。もちろん何も浮かぶわけがありません。当たり前です。
当時の私はこの作品を読んでくれる人のことなんて、これっぽっちも想像していませんでしたから、ただ漠然と自分好みの登場人物を出そう。自分が好きな雰囲気で書こうぐらいでしか考えてませんでした。天才じゃあるまいし、そんな状況で書けるわけがないわけで。

そんな、どうするかナァが続いたある日。BGM代わりにかけていた大好きなロックバンドの、大好きなアルバムの、大好きな楽曲がCDコンポから流れ始めました。
それがPay money To my Painの「Another day comes」でした。
「Another day comes to you」、和訳では「また違った日が君に訪れる」という歌詞のこの楽曲に、「これだ!」と当時の自分はまるで天命を受けたような気分になりました。

当時の自分はプロットなんてものを一切知りませんでしたから、そこから自分の中に湧き出たその物語を、一気に書き上げました。
ただ、自分のためだけに、この作品を書き上げました。

この作品を書き上げたとき、Pay money To my Painのヴォーカルはすでに遠い人になってしまっていて、バンド自体活動休止でした。
その知らせを聞いたとき、当時の自分は本当にショックで、立ち直るのにかなりの時間がかかりました。それでも、明日は来ます。どれだけ待ち望んでも。どれだけ来ないでくれと願っても。漠然と日々を過ごしていても。平等に明日は訪れます。
きっと、それが頭の片隅にあったからこそ、この物語を書いたのだと思います。

誰かに届かなくてもいい。自分のためにこの物語を書くんだ。
そう考えながら提出したこの作品は、自分の予想を超え、部の人たちや、両親。他にも読むよと言ってくれた人々から「よかった」と言っていただけました。
それは本当に嬉しく。人の笑顔が大好きな自分は、自分の作品で一人でも多くの人を笑顔にしたいと小説の執筆にのめり込んでいき、今に至るわけです。

『Another day comes』以外の作品は、全て読んでくれる「アナタ」のために書いています。それでもこの作品だけは、自分のために書きました。
だからこそ、自分の中でこの作品はとても大切なもので、誰かに何かを言われたらどうしようと怖くなって、そうしているうちにどこにも出せない作品になりました。
それでも、愛しい我が子です。いつまでも自分の中だけに抱えておくのは、この作品に悪いと、そして、この作品のタイトルを勝手に拝借した大好きで大好きでたまらないPay money To my Painにも顔向けできないと思い、まずは期間限定公開という形で公開させていただきました。

自分のために書いたこの作品ですが、少しでも「アナタ」が面白かったと思ってくださるのなら、それは望外の喜びです。

あぁそうだ。この作品だけでなく、『銀色の残響』も読んでくださった「アナタ」に少しだけ小話です。実は『銀色の残響』に出てくる村上さんは、この作品の主人公である桜だったりします。
桜は他の作品にもちょくちょく出てたりするので、またいつか彼女を書きたいナァと最近ぼんやりと考えています。書けるかは分かりませんが。

さて、『Another day comes』をもう読んでくれた「アナタ」も、これから読んでくださる「アナタ」も。
この作品を愛してくれるのなら、作者の私はもちろん、桜と杏も、きっと喜んでくれると思います。

これからもどうぞよろしく。



作品URL:https://kakuyomu.jp/works/16818093078071240843

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