第253話「新王国のはじまり」を投稿いたしました。
それに関する余談あれこれ。
251話から253話までの3話は、当初は「これからのこと」として1話ですませる予定でした。
しかしスポーツの試合よりも練習時間の方がはるかに長いように、次の行動のための準備の方があれこれやること、打ち合わせることが多くなり、長くなったので分割して、それでもまだ長くてさらに分割して現状になったものです。
ライネリオ、アランバルリとセルイのネチネチした交渉をカルナリアが耳にしてうんざり、というシーンも書いていたのですが、分量がさらに増えるので、その手のやりとりがお好きな方には申し訳ありませんがカットしました。
「親衛兵」たち。
いちいち描写していませんが、カルナリアに常についてきて周囲を警戒してくれています。そのためフィンが側にいなくても魔獣襲撃その他の危険はありません。
彼らにとってカルナリアは今や唯一の心の支え、信仰の対象、生きる理由です。女王にして女神です。その女神に、ファラやレンカ、ゾルカンなど以前からカルナリアと共にいた者たちがどれほど無礼に振る舞おうとも一切気にしてはならないと言われているので、完全スルーしています。今の彼らは、カルナリアが死ねと言えばただちに自害するくらいにヤバい一団と化しています。
グンダルフォルムの素材。
日本ではクジラは余すところなく使う、というのとほとんど同じで、グンダル君もとにかく解体されまくり、使われまくりの未来が待っています。しかもものすごく役に立つ。今後のカルナリアにとって重要な資金源かつ戦略物資ですので、多めに描写しています。今話ではまだそこまでたどりつけていませんが、じきに骨もあれこれ使い道を探り、試します。血、肉が人間に力を与えることは確認されましたが、骨を削った粉もまた様々な効力があり、骨髄、心臓、脳などはそれ以上のとてつもない効能があったりします。フィンが探していた魔臓に到ってはそれこそ国家間のパワーバランスが変わるほどの代物です。
なおそういったものの一部を分けてもらえたメガネおっぱいが、のちにやらかします。
ゴーチェ。
彼は今や、グライルに入った当初の奴隷のカルナリアを知っていて、レイマールの野望から事態の推移から末路までもひととおり知って、この先もカルナリアの側に居続ける唯一の人物となりました。(セルイたちは離脱すると明言していますので)
カラントに戻ってからが大変です。ただフィンの顔は見ましたが実力発揮シーンは見ていないのが幸運ではありました。見ていた場合、情報源となりうる彼にフィンがトニアと同じような処置を施すことになり……トニアと違って素人にすぎない彼はいずれどこかで漏らしてしまってポロリと首が……という末路を迎えたことでしょう。
初期プロットでは途中退場するはずだったのにまさかの重要人物に。この後も彼の運命はさらに変転します。