第172話「もみほぐし」を投稿いたしました。
解説でも書きましたが、フィンがしばらく姿を見せなかったのは、本当に薬草採取に駆け回っていたからです。
なお初めての山でいきなり見つけられるのか、採取したにしても搾ったり乾かしたり精製したり色々時間をかけた加工が必要なのではないかなどの疑問がありますが、この人物はその辺の裏技をいくつも使えます。世間の薬師が知ったらチートすぎると血の涙を流しそうなやつ。カルナリアには一切教えていません。
「もみほぐし」も、あれで純然たる好意、善意だというのが本当にダメ人間。やる前に言えと何度もカルナリアに怒られているのですがなかなか直りません。それでいてとてつもなく気持ちいいのだからタチが悪すぎです。
ちなみに、155話でレンカ相手に実験済みなので、カルナリアに施すことに一切のためらいがありませんでした。
そしてネタバレ空白。
フィンとファラが二人きりで色々と作業。
素材や手順についてのやりとり、その後薬草を煮詰める間の沈黙の時間に……。
「……あんた、何者なんすか。いえ……『何』なんですか」
「知らない方がいいことって、この世には、たくさんあるんすよ……と言っていたな、お前自身が」
「聞いてたんすか!?」
「ある方法でな。秘密だが」
というやりとりがあったとかなかったとか。ちなみにファラの台詞は137話「下り道」。
まあネタバラシするなら、死神の剣「ザグレス」にカルナリアを記憶させ護りの中に入れたので、ザグレスを起動させればカルナリアの状況が伝わってくるのです。
恐怖を周囲に撒き散らすようになっていたのに湖畔の村についてからはまったく察知できなくなっていたのも、カルナリアの感覚にもとづいて距離を適切に保つことができたからでした。血吸蟻に囲まれピンチというところで飛びこめたのも同じ理由です。