第145話「蟻津波」を投稿いたしました。
もうフラグ通りに、「本隊」の出現と接近、血吸蟻の出現と、これまでで最大の危機。すでにもう何人も死んでいます。これからさらに死にます。レンカが瀕死。ゴーチェも死にかけ。モンリークも。それらのほとんどはカルナリアの責任でもあります。カルナリアが助けようと思ったせいで。
しかし、そう思い飛び出していなければ、レンカ以外は確実に死んでいたでしょう。
その道を選べないのがカルナリアという、王女様にして命の重みを知る女の子。
そして飛んできた赤い光………………以下ネタバレ空白たっぷり。
遠くから様子をうかがっていた某剣聖の内心レポート
(……身辺の危機はないまま夜を過ごせたようだ。だがあのトニアというやつは要注意だな)
(昨日よりは元気になってくれたようだ。やっぱりその方があの子は可愛いな。レンカもファラも悪いようにはしていないみたいだから、斬らなくてもいいか)
(風呂か……くっ、一緒に入りたかった……)
(石人か。五体程度なら、気づかれないように斬ればいいか)
(出発するのだな。怪我するなよ。お前はどうにも危なっかしいからな)
(む。まずい。本隊か。出くわしてしまうとは不運。あの数ではさすがに、人目につかずに全て斬ってみせるわけには――よし、山へ逃げたか。しかしあの子は他の者を助けようとして無茶をやりかねない……………………やりやがったあああああああ!)
(ザグル! この間の力をよこせ! 鞘の封印を解く! 大量の死をくれてやる! 行くぞ!)
……実は本作中で最も危機感をおぼえ、『ちょっと斬ってくる』時以上に焦り、慌て、本気を出していたかもしれませんでした。