「とんトリ」シリーズのクセつよキャラ、剛腕双剣令嬢・フィルル。
彼女が令和日本へと召喚され、宮本武蔵の複製体と剣を交わす展開。
ここの剣戟はもっと字数を取って緻密に書きたかったのですが、「フィルルびいき」は自覚しているところでもありまして、大技の応酬による、やや大味展開でのフィニッシュとなりました。
初期案では半月剣(シミター)は、フィルルが前作初登場時から左右の腰に提げている愛用の剣でしたが、「受験者が私物の武器で試験に挑めるのはおかしい」と考え、お預け。
丸一年を経てこのたびようやく、フィルルが手にすることとなりました。
宮本武蔵……の複製体、剣獣・武蔵。
彼を書く上で細心の注意を払ったのは、史実よりも……。
「刃牙道」の武蔵とキャラ被りしない。
とにかくもう、この一点に気を配りまくりでしたね😅
宮本武蔵の複製体というだけでも、あっちを連想する人多いでしょうし。
そこで本作の武蔵は掛け声以外は発しない無言キャラにしたのですが、これはこれで「ストリートファイター」シリーズの豪鬼っぽくなるなぁ……と腐心し、最終的には戦闘本能のみの、ほぼ自我を持たない傀儡(くぐつ)キャラになりました。
武器が大小ではなく鉄棒なのも、差別化の一環ですね。
島原の乱~太平洋戦争を背景に進む物語なので、宮本武蔵と戦艦武蔵を絡めるのは命題。
護衛艦の描写が交錯するのは、それが理由です。
ほか、警察官とクレーマー市民の掛け合いも気に入ってます。
こういうガヤの掛け合いは前作ではできなかったので。
県警が蛇腹式のバリケードを用いるのは、フィルルが蛇腹剣を使う伏線……というか、前置きです。
決着シーンの状況が文章では伝わりにくいかもしれないので、補足で画像を添付します。
ゴミ画力ですが、しばらくお絵描きをしていなかったのでもはやゴミ以下です😇
フィルルがスカートを自ら割いても恥じ入らないのは、「戦況におけるプライオリティーをしっかりと見極められる性分」なのが大きいですが、前作の試験「戦姫の回廊」において、ルシャがスカートを裁断して長剣のひびの補修に用いたのも、影響しているかもしれません。
フィルルは高飛車お嬢様キャラですが、リスペクトすべき相手には十分な敬意を払う、育ちのいい令嬢の気質も十分に備えています。
うーん……やっぱり「フィルルびいき」してますね、筆者。
当該作品「とんこつTRINITY REVERSE!! -令和日本戦姫爛華-」
https://kakuyomu.jp/works/16817330650860676446