カクヨムのみならず、この広大な情報世界の海に大きく声を刻むこと自体がすこぶる久しぶりなので勝手をいまいち忘れてはしまいましたが、とりあえずはこれをご覧くださっている皆様に半年ぶんの「こんばんは」を。こんばんは。いろいろと落ち着いて一時帰宅して参りました、はまなすです。
ただいまです。
この記事にこうして仮想の筆を乗せはじめるにあたり、長い空白を説明するためにはいったいなにから話せばいいのだろうとか、そもそもそんなことを話す必要はないのかなとか、話すならどこまで言及したものだろうかとか、それは個人情報周りの事例に慎重になっているからだけではなくて、お聞きくださる方々の感情を万が一にも害さないようにとの想いによるものでもあるのですが、兎角あれこれと考えては草稿を引っ込めておりました。嘘です。時間が取れなかったのでそのようなことは普段ちょこちょこと考えて、いまはただ両の指の赴くままに書き連ねています。心に制動装置は効かないし、なんなら搭載されていません。電脳制御されたアクセルだけが足元に顔を覗かせています。ぶーんぶーん。
などと意味不明な喩えを繰り広げて皆様を少々困惑させてしまったかもしれませんが、実はわたしはいま自動車教習所で免許合宿に身を置いています。ごくごく普通に、普通の普通自動車免許です。ちなみに制動装置とは単にブレーキのことを指します。つまり、ブレーキの効かない心。まんまハネウマライダーみたいになってしまいました。Motorbikeではないですけど。
そうだな、やはりここから話しましょう。
ご覧の皆様の中で、日頃から外出の際にその足に車を使っていらっしゃる方にお訊きしたいのですが、免許を取られたのはだいたい幾つぐらいのときでしたでしょうか。もしくは一般的な感覚としては、どれくらいの年齢までに取るのが後々都合がよいとされているのでしょう。なんて問いの風呂敷を広げておいて恐縮ですが、もちろんこれは個人的な話に連れていくための誘導で、などということを自分でバラしているからわたしは口下手なのですが、そんなことは横に置いておきましょう。なにがいいたいかというと、むろん個々人の人生設計に合わせて問いの答えは諸説あるでしょうが、けっきょくわたしはそれらのうちの一説しか知らずに育ちましたよということでありまして、というのはつまり20歳、あるいは大学に通っているなら二年生の時分までには車に乗れるようになっておけよ、というものだったというお話なのでした。
はふぅ、長固い。
さて、ここまで話を続けたにもかかわらず、たとえばわたしがアラサーやアラフォーだったらとんだ時間泥棒というか、もはや詐欺ですよね。ですよね。自分が読者だったらこいつ話し下手とかそういうレベルではなくもっと根本的に論理的思考力がない人間なんだなとかなんとか詰ってページを閉じるかもしれません。冗談です。そんな野蛮な罵倒はしません。ただそっ閉じするだけです。二度と開くものか。
というわけで、20歳です。
正確にいうと、現在お世話になっている車校(というのは自動車教習所のことなのですが、どうやらこの略し方は親世代には馴染みがなかったようなので一応こうして脚注をば)を卒業してからしばらくすると20歳になります。晴れて形式上の成人という肩書きを得るわけですね。頑張らねば。逆にいうといままで(とこれからもう少し)はまだ未成年だったわけです。わぁい(?)。
お茶を濁すために懐かしい過去話でもするとすると、ちょうどカクヨムをはじめたばかりの頃は、いまの大学に入学したばかりの頃でした。桜がとうに散り、緑が生い茂りはじめていた、異常気象か温暖化かわからないけれど異様に気温だけが高かった頃。テンションも比例してだだ上がりだったらよかったのですけどね。ただだだ下がりでしたね。暑くて。
はてさて、何故このような話をしたのかともし問われたなら、それはこれまでの空白期間を説明するにあたり必要だったからです、とわたしなら答えるでしょう。
そしてここに答える人間はわたししかいません。
つまりはそういうことです。
これから少し特殊な話をします。それでいてそれほど長くはありません。たぶん。というわけで、整理のためにここまでで開示されている状況をまとめてみましょう。
わたしは今年20歳になります。そしてカクヨムをはじめたばかりの頃、つまり去年の六月は大学の新入生でした。もちろん国内の大学に通っているので、ここから導かれる素直に実現可能性の高いストーリーはわたしが現在大学二年生の夏季休暇を過ごしているというものでしょう。またわたしがカクヨムからしばらく離れるようになったのは、やはり今年の三月からです。ちょうど春休みの時期、年度の変わり目です。
つまり、最もありうるシナリオは「はまなすなぎさは大学二年生に進級するにあたり突如異常に忙しくなり、それを機にキャパオーバーしてしばらく雲隠れしていた」というものですね。
そしてそれを本人がいっているのだから、それこそが真実なのでしょう。
本題に入りましょう。
特殊な話になるといいましたが、その特殊性はわたしの通っている大学の制度の特殊性にそっくり依拠しています。ここでまた質問なのですが、皆様は大学というとどのようなものを思い浮かべるでしょうか。一般的な、というよりおそらく最も母数の多い、高校生がその先でより高度な学問を修めるために志望する大学です。高等学校または高専に通う生徒またはその他の事情で大学への進学を希望する多くの人々は、紙やインターネット問わず幾つもの資料と睨めっこしながら受験する先を決めるでしょう。そうして将来的に歩むことになるであろう道を漠然と考えながら、なにがおこなわれているか名前だけではよく分からない学部学科をえいやと勢いで選択し、さあここを目指して頑張って勉強するぞと心を決めます。なんらかの存在と半ば心中することを覚悟する人もいるかもしれません。中高一貫やそれ以上の名門校に在籍していて、息をするように上位大学に合格する人もいるでしょう。ここでともかく重要なのは、皆なにかしら学部や学科まで決定しなければ受験先さえ定まらないということです。早慶然り、京大然り。
ですがわたしの通っている大学は、実は推薦入学でもしない限りは入学時に学部も学科も決まりません。
これを外部の方、とりわけ大学というものからすでにあるいは初めから離れて生活されている方々に過不足なくお伝えするのはたいへんに難しいのですが(なにせ当事者でさえすぐには呑み込めないシステムなのです)、わたしが通う大学はのちのち進学可能な学部学科に優先順が存在するようなグループを入学単位として、受験が実施されます。わかる方にはわかる書き方をしますが、理科I類とか文科III類とかいうやつです。理科I類はのちのち工学系や数物系の学部に進みやすい、理科Ⅱ類は薬学系、生物系、農学系の学部に進みやすい、理科III類は医学系の学部に進みやすい、などの差異があります。それぞれ一年生プラス二年生の前半の総合成績を参考に、志望した先に内定できるかどうかが決まる仕組みになっているわけですね。文科は詳しく知らないのですが、これの文系バージョンだと思っていただければ全く問題はありません。そしてその知識量の差から容易に推測が可能だと思うのですが、わたしは文系ではなく理系です。理科I類でした。
繰り返しますが、工学系に進みやすいところです。
このような書き方をすると勘のよい方にはわかってしまうかもしれませんが、その謎のグループ単位から大学内でのよくある学部学科が決定されるのがまさにこの時期、大学二年生の夏季休暇中だったというわけなのです。「でした」とか「工学系に進みやすい」とか、まるでもう進学先が決定したかのような口ぶりがちょうどそのヒントにあたりますね。おっと、そしてまたちゃっかり繰り返しましたね、行き先の情報とかを。しかも今度はさらにちゃっかり選択肢を絞っています。ふふふ、そうです。
わたしはこの夏、工学系のとある学部に進学が決定いたしましたのです。
日本語が若干おかしくなりました。
一拍置きましょう。
はふぅ。
はい。
わたしはこの夏、入学後から密かに心に決めていた、というとまるで恋愛のようですがそんなドロドロしたものではなく、ともあれ、とある工学系の学部学科に内定いたしました。第一志望でした。
つまりこの半年間は、そのためにめちゃくちゃに頑張って勉強していたのです。普段は憚るところですが、己で遠慮せずいってしまいます。努めて励んだのです。まあ実は多少自業自得なところはあるのですが、と に も か く に も 精神を削って頑張ったので す う う う う う ぅ ぁ あああああああ めっちゃ嬉しいいいいぃぃぁぁぉお祝いだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああ あ あ あ あ あ あ あ あ !!!!!!!!!!
少し外の話をすると、とある「ついったぁ」というツールがございまして、そこでまったく的を射ない感じでご報告したのが「とある第一志望に受かって泣きそうだあああ」というものでした。要約ですが。これはその詳細譚のような立ち位置の記事でもあるのです。
折角なので少し具体的な名前を出しましょう。どうせこれを明かしてはっきりとわかる方は同じ所属の人か百歩譲ってもその周辺に限られるので、特定されたところで彼ら彼女らは身内のようなものだからそもそも問題ありません。そんなことなどよりかは、せめて「とある学部」などという訳のわからない婉曲表現を極力避けて、少しでもわたしがなにを目指していたのかのイメージを抱いていただいたほうがいいだろうという考えが前面にあるのです。
工学部機械情報工学科といいます。
物理学科とか航空学科とかわかりやすい名称ではないのでどういうところかいまいちピンとこないかもしれませんが、簡潔に説明すると「ロボット工学が色濃く浮き出た学問方位から人工知能方面にアプローチすることができたりする場所」です。あくまで「できたりする」です。もちろんやれることは、これに限りません。
ですがわたしのやりたいことは、これなのですね。
人工知能という言葉は、実はとても漠然とした言葉です。巷でまことしやかに囁かれはじめ、あらゆる家電製品や機械が人工知能搭載などと触れこまれることが標準的となりつつあるなかで、実際に現代の人工知能の水準に達しているものはおそらくほとんどないでしょう。そしてその言葉の指す中身は、時代とともに目まぐるしく変化します。少し前はキーボードの予測変換が最新の「人工知能」と呼ばれていましたし、もっと遡ればつまるところただのif文の連続が人工知能だったのです。しかしいまではいずれも「ただのツール」です。誰もそれを「人工知能の為し得る素晴らしき所業だ」などと考えはしません。とすれば、たとえいま誇張なしで人工知能と呼ばれているものでさえ、将来ただのツールに成り下がるだろうというのは想像に難くありません。むしろ自然な予測です。
人工知能という学問分野は、実はないというか、しっかりとした基盤のあるものではないことが多いです。
その道で研究されている方々の中には、自らの追究する物事により地に足のついた印象を与えるために、その言葉をあえて使わない方々もいるほどだという話を聞くこともあります。そもそも人工知能を研究していると思って研究している方もそれほどいないかもしれません。すべてはキャッチーな宣伝のために用いた虚構というだけで。
機械学習とか統計学とか、そのあたりがこれまでの主流であった印象があり、そしてこれからはトランジスタなどのハード面での大きな進展が望まれているという印象が強くあります。
注意しなければならないのは、それらはそれぞれが手段のひとつであり、またひとつの確固たる学問分野であって、決して人工知能そのものではないということです。
人工知能とは、漠然とした言葉であり、遠く目指されているものです。
わたしがしたいのはそれらのすべてで、それらのうちのどれでもありません。それらのすべてを満足に吸収し先達の方々の知見を享受した上で、さらにその上を目指したいと思っているからです。素人の夢物語ですけれどね。ペーペーが騒ぐにはどの世界も厳しいのはわかっています。
だからこそこんなときだけは現実を見ないで、夢を見ようと思うのです。
長く話すつもりはないといいながら、けっきょく懐かしき悪癖を発動させてしまったようで、最高に内容が嵩張ってしまいました。話仕舞いに少しカクヨムに関係のある話題を提供すると、これもとあるついったぁらんどでちょこここっとだけお話ししたことなのですが、現在わたしはリハビリのためにゆるゆると新作を執筆しています。そもそもはアジサイデイズを再起動させたいという意識と構想が当然のように初めにあったのですが、現行のわたしの能力ではほんとうに残念ながらそこからの脱稿が不可能であるという見通しが立ってしまっているので、そのような選択を採った次第なのでした。お待ちくださっていた方がもしいらっしゃったならば、謹んでお詫び申し上げます。同時にお伝えしておきす。
次作もぜひ、楽しみにしていてください。
この科白が、驕りでなく熱意として伝わっていましたら幸いです。
これにつきましては、二度と執筆継続不能状態に陥らぬように、最後まで書き終えてから一斉に投稿するつもりではいます。つまり陽の目を見るのはまだ先の可能性がひじょうに高いということです。それでもこうして告知めいたことをしましたのは、やはり自分自身に発破をかけるためという側面もありますが、なによりも長らく音沙汰をなくしてしまっていた身としての前向きなけじめであったり、あとは純粋に生存報告をしたかったからという側面が強いように思います。アジサイデイズは自分でも気に入っている作品です。ですがいまは眠らせたままにしておきます。たとえばそれは、わたしの思う機が熟すまで。
それまでは、よろしければ温かく見守ってはいただけないでしょうか。
大きく区切りがついたので、あとはいくつか雑記を重ねます。
まずは詩集というか、どちらかというと心の刺繍のようなとりあえず時計の針でも壊してみるか。についてですが、こちらは相変わらず気の赴くままに、不定期更新していくつもりです。幸せにも個人的に感想をいただく機会が増えたこともありまして、謙虚を心がけつつも、以前よりは自分を信じてもいいかな、という気持ちが強くなった作品ですので、思い入れは大きく、続けていく気持ちもまた揺るがず胸の奥に鎮座しています。もしこの作品が好きだという方がいらっしゃいましたら、時たまトップページを覗いてやってください。新しいなにかが増えているかもしれません。
次に新作のお話ですが、実はついったぁさんに進捗を掲載している絵はそれの主人公のポートレートだったりします。もちろん現段階での設定ではあるのですけどね。そんなわけで、よろしければたまにそちらも覗いてやってください。ここでは見られないはまなすなぎさの顔が見られるかもしれません。
さて、今回お話ししたかったことはこれぐらいかな。もう夜もすっかり更けたので寝るとしましょうか。
皆様おやすみなさい。
今晩くらいは、夜に呑まれた世界中がいい夢に包まれることを祈って。