【執筆中のつぶやき】
真夏の酷暑の中、書き溜めておいた文章を推敲しておりました。
「季節は、初夏へと移ろうとしていた。
本格的な暑さがやってくる前の、心地のよいひととき。早起きになった朝陽に気づいて、たんすの中身を薄手に替える、そんな頃合いである。
湿気の少ない爽やかな風が、窓から入ってきた。そこに時折、給餌をねだる雛鳥たちの喧騒が紛れ込む。今年もまた、屋敷の片隅にある倉庫につばめがやって来たのだ」
……サワヤカ?
どこに爽やかさなんてあるんだ?
思わず、自分の文章にツッコミを入れました。
書いたときは、たぶん、かなり気合いを入れて書いたものと思われます。
(自分の性格上、絶対そう)
しかし、暑さがすべてを吹き飛ばしました。
――ウザい。
つまり、読んでくださる方も、合っていない季節の文章を出されたら、同じことを思うんだろうなぁ……。
できるなら、合った季節に投稿したいものです。
(絶対、無理)
【更新予定】
〈蝿(ムスカ)〉は何故、メイシアを捕らえようとしているのだろうか――?
ルイフォンは、思い悩む。
こんなに近くに彼女はいるのに、ふとした瞬間に、心が鉛のように重くなる。
彼女を何者かに奪われてしまう。
――そんな幻影に囚われる……。
『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517 第二部 比翼連理 第四章 昏惑の迷図より
1.暗礁の日々-2
※第二部 第四章は、
2020年9月11日(金)~ 11月13日(金)本編9話+幕間1話
毎週金曜日 20:20 定期更新です。
【制作ノート】
以下、恒例の執筆裏話「制作ノート」です。
(少しネタバレを含むため、スペースを空けます)
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「ルイフォンとメイシア」
「暗礁」の日々――ルイフォンとメイシア編です。
(前回は、ルイフォンとリュイセンでした)
前向きで自信過剰なルイフォンが、珍しく鬱々としています。
そして、それを支えるメイシア。
……このふたりは、もともとこんな感じではありましたが、大喧嘩を経て、また違った絆を作り上げた――ように書けたらよいなぁと思いながら執筆しました。
(そうです。まだ、喧嘩(第三章 伏流に潜む蛇)から、たいして時間が経っていないのです!)
ふたりの関係は変わらないようでいて、やはり少しずつ変わっています。
(メイシアがだいぶ、積極的になったなぁ、と)
正直なところ、主人公カップルが成立すると、「PVが落ちます」!
第一部 第六章(互いに告白したところ)で、パタッとPVが止まることがあるのです……本当に。
この物語。今回のエピソードにある通り、実は『ふたりが出逢う』ことから始まります。
つまり、ふたりに仲良くなってもらわないことには始まらないのです……。
(だから、割と早い時期に、すんなりと仲良くなるのです。
私が恋愛の駆け引きを書くのが苦手だからでもあるけど……)
『恋愛』よりも、『その後』のふたりで魅せようではないか……という意欲作です(たぶん)。
そんなわけで、今回のエピソード。
前半は「現状まとめ」でしたが、後半は何故か、甘くてほのぼのしていました。
「暗礁」なのに。おかしい……。
そして「ペンダント」。
ルイフォンが「四年前に、このペンダントをセレイエに見せられている」と言っている通り、本文中に書いてはいませんが、見せられています。
ルイフォンが、このペンダントを知っているという伏線は、実は第一部にありました。
第六章で、ルイフォンがメイシアに告白(? 逆?)するシーンです。↓
「お詫びに今度、俺が何か贈ってやる。アクセサリーなんてよく知らんが、こんな感じのは見覚えがあるから大丈夫だ」
「い、いえ。そんな!」
何故、贈り物をされるのか、何故、見覚えがあると大丈夫なのか、メイシアには分からない。
『猫の征く道-3』 →
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517/episodes/1177354054885674491ここで、ちゃんとルイフォンは「見覚えがある」と言っているのでした。
……はい。誰も気づかない伏線です。
(他にも、ホンシュアと会ったシーン(第七章)では、「鎖の感触に覚えがある」と思っています。そして、激しい頭痛で倒れます)
メイシアの登場シーンから、しつこく書かれていた「ペンダント」は、「メイシアには『何か』がある」という伏線だったのです……。
【次回予告】
「私は、決して幸せになってはならない……」
自分自身に呪縛を掛けたミンウェイ。
迷い、惑い、自信なさげに脅えた瞳は子供の頃のまま。
寝つけそうにもない彼女は、ふらりと庭に出る。
そして、無意識のうちに温室にたどり着いた……。
『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517 第二部 比翼連理 第四章 昏惑の迷図より
1.暗礁の日々-3
よろしくお願いいたします。