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前章のあらすじをまとめると、展開の密度が見えてくる

 連載中の作品の新章開始時に、私は「前章のあらすじ」をつけています。
 これは私が「一章分を書き溜めてから、毎週定期更新」という投稿の仕方をしているため、前章の投稿終了から新章の投稿開始までには、とても間が空いてしまうからです。
「前の内容を忘れちゃったから、もうこの小説は読まなくていいや」と言われるのを、少しでもなくすための、苦肉の策です。

 紹介文のあらすじなら、先が気になるような(あおるような?)内容にして、結末までは書きません。
 けれど、前章を思い出してもらうためのあらすじなので、ここで必要なあらすじは、最初から最後まで内容を書くあらすじです。

 結構、面倒臭いです。
 そして、毎回、思うのです。

「本文がアレだけ長いのに、なんで、あらすじはこんなに短いわけ!?」

 私がまとめるのが上手、というわけではありません。
 途中の「ドキドキ」を全部、すっとばした、「今後の展開に影響する内容」だけを書くから、なのです。

「悪徳商人と、ドキドキの駆け引きの末に、伝説のアイテムを手に入れる」
 という展開を、1エピソード使って書いたとしても、
「主人公は、得意の舌先三寸で悪徳商人を丸め込み、みごと伝説の秘宝を手に入れることができたのだった」
 の、一文で終わってしまうのです。
(これは、たとえです。そういう話を書いているわけではありません)

 たぶん、このシーン、面白い見せ場です。
 主人公の活躍のシーンですから、削るわけにはいかないエピソードのはずです。
 けど、あらすじにすると、たった一文で終わりです。
 それはすなわち、作品全体の「展開」にとっては、重要ではない、ってことなんですよね。

 私は「展開が遅い」と言われます。
 あらすじを書くと、はっきり分かるなぁ、と思いました。

 勿論、展開が遅いのが悪い、と言っているわけじゃありません。
 展開で魅せるタイプの話じゃないんだなぁ(しみじみ)……ってことです。

 ヒューマンドラマなんでしょうねぇ。
 謎を解き明かす的な内容もありますが、結局は人間を書きたいんだなぁ……。


 そんなわけで、今回は前の章のあらすじです。
 新章開始は、来週からです。

『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
  https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517

  第八章 交響曲の旋律と

  〈第七章あらすじ&登場人物紹介〉

 を、明日、土曜日、朝7時ごろ更新します。
 よろしくお願いします。

※第一部完結まで、毎週土曜日朝7時ごろ、定期更新です。
 近況ノートは、朝寝坊してもいいように(すみません)、前日に上げておきます。

※第4回カクヨムコンテストの要綱が発表されました。
 読者選考のあるコンテストに出しても、全然、お呼びじゃないので、今まで興味がなかったのですが……。
 投稿予定を確認すると、第一部完結が1月末。
 コンテストが2月1週目あたりで終了。
 第一部完結とコンテスト終了が、ほぼ同じなんだ……。(なんか示し合わせたみたい)
 どうしようかな……。
 


 以下、恒例の執筆裏話「制作ノート」です。
(少しネタバレを含むため、スペースを空けます。
 本編のあとにお読みください)











 制作ノート
「あらすじを書くと、前章の密度のバラつきがはっきりと分かる」

 第七章のあらすじを書きました。
 書き出し→「ルイフォンとリュイセンは、斑目の屋敷に侵入した」
 ……あれ? ひょっとして、これだけ話が通じる?
 遊び仲間とか、吊り目男とか……要らない……?

 冒頭は、息抜きの「遊び」のエピソードだったんだな、と実感しました。
 あれはあれで、あったほうが良いと思うのです。あれがないと、気持ちが高まっていかないと思うのです。
 でも、本筋からすると必要なかった……。

 その一方で、「リュイセンはタオロンに勝って、父を助け出した」にはできないのです。
「タオロンが父を撃った」が必要なのです。
 ホンシュアが出てきたあたりからは、かなり細かくイロイロが必要なのです。
 あらすじが長くなる。終わらない……。
 後半になるにつれて、密度が濃すぎた……!?


 遊び仲間が出ているシーンでは、その後、「彼らのうちの誰かが捕まって人質にされる」とかいう展開もあり得ないわけではなかったので、無駄ではないと思います。
(ミスリードというか、想像を膨らませられるというか……)
 けど、いざ、第七章が終わってから、あらすじを書いてまとめてみると……

「読んでくださった皆様! ごめんなさい!!
 あのシーン、読まなくても話が通じる!
 貴重なお時間を頂戴してしまって、申し訳ございません!」

 と土下座したくなりました。

 無駄じゃないんだ。
 決して、無駄というわけはないんだ……たぶん。

 だからこそ、どんなシーンも、たとえそのシーンが「今後」に影響がなくても、そのシーン単独で「面白い」と思えるだけの出来にしなければならないな、と思いました。

1件のコメント

  • 春さん
     コメントありがとうございます。

     無駄じゃないですよね……?
     その話でゲラゲラ笑えれば、それは凄く楽しめたってことなわけですよね。
    (あれ? 私はそういう話を書いているわけじゃなかった……)

     今、ずっと先の幕間を書いているんですが、本当に本編に関係ない話になってきました。
     しかも、いつもは幕間は1話完結、みたいにしていたのに、このエピソードは3回に分けたほうがいい感じなのです。
     ……これ、あってもいいですよね……?(弱気)。
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