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去る人に思う(1)

今日ふと以前レビューをしに行った方の作品をのぞきに行ったら、作品をこちらで公開停止にしてnoteで連載すると言い出していました。
どうもカクヨムはじめとする小説投稿サイトを見限ったようです。
「伸びもしないのに書いて何になるのかという疑問がある」
「人の目に触れる状態を作りたいが現状では導線が壊れていて出来ない」
その他にも、こういった状況が一切改善されないことに対する不信感も。
Web小説やそれを取り巻く現状を批判している方だったのですが、まさかこのような実力行使に出るとは思わなかったので衝撃でした。

正直なところこの方の撤退理由は余りにももっともとしか言えませんし、この行動を誰も責められないでしょう。
そしてこの方と同様に人に読まれることを望み、同様に全く伸びない状態に置かれている身として、未来の自分の姿の一つを見る思いがしました。
こういう言い方は何ですが、本音を言うと私は『天ノ川連邦見聞録』があるからここに留まっているようなものなのです。
同人誌にしたところで頒布の範囲は限られる。それならばWeb上で不特定多数に見てもらう方がいいのではと。
その判断が正しいか否かは、まだ完結から4ヶ月なので最終的な結論を出す気はありません。しかし予想以上に絶望的な状況と次々浮き彫りとなるWeb小説の病理に、判断は限りなく「否」に向きつつあります。
ですが、いざ判断が「否」となってもこんな実力行使に出る勇気はないでしょうね。
どこにも居場所をなくした作品を、誰が作りたいものでしょうか。しかも誤算とはいえ1年半かかった作品を。
未練がましい。浅ましいものです、実に浅ましいものです。

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