お久しぶりです。3月に投稿した『天ノ川連邦見聞録』分割版が思いのほか好調で、何と2ヶ月余りでpv数が本体を凌駕した上、拙作でトップに躍り出てしまいました。まずはお読みいただいた方に深く御礼申し上げます。
しかし一話の文字数変えただけで本体の1年分を軽々と超えるとは……何とも複雑な気分ですが、読まれているという安心感が得られているのだから気にしないことにしましょう。一時荒れましたからねえ……。
それでちょっと気づいたんですが……ここの運営って、はやりもの以外にも光を当てようとがんばってませんか?いや、むしろ余り露骨なはやりものを意図的に避けてるような感じすらします。
先日トップページの下の方にある「特集」を気まぐれにのぞいたんですが、取り上げられている作品のうちかなりの数が、決して読者数が多いとはいえず埋もれていると思われる佳作良作なんですよ。異世界転移ものでもかなりアイディアをひねったやつとかばかりですし。
これを見て素直に思ったのが、「私ら無視されてないやん」でした。それもそうです、今まではやりものばかり大切にされてるようにしか見えませんでしたからね。
さらに文芸誌の『野性時代』が公式連載持ってたりしてます。文芸誌といっても多少大衆寄りの雑誌ですが、赤川次郎さんとか書いてるので充分堅めになるかと。これを堂々と出してる辺り、やはり推しているんでしょうね。
……Web小説に関してはいろいろ思うところのある身でしたが、よくよく見て目を広げると、なかなかどうして捨てたもんじゃないかも知れませんよ。
これに気づいて以来、どうもはやりものについてあれこれ是非を問うて泥仕合を演じるということが、非常に視野の狭いことのように思えてきました。
確かにトップに来たり読まれたりするのは軽佻浮薄、粗製濫造の気のあるはやりものばかりですが、それ以外にだって救済の手が差しのべられているんですよ。しかも運営だから、事実上最大の発言力がある存在に。
これまで運営というと「新人を安易に拾おうと横着する出版社の走狗」みたいなイメージが強く、特にはやりものを攻撃する人の中では完全にそうなってる感がありました。しかし、綜合サイトとしてきちんとはやりを問わず評価するという公平な視点を持とうとはしてるんですね。
これが見えないのは、まずそもそも運営がそれを伝えるのが余りにも下手すぎるからという部分もあるとは思います。何せ「特集」の掲載場所ってページの下の方、「新着小説」の上ですから。こんなのがん無視一直線じゃないですか。
でも、あっちのせいばかりじゃありません。目立つはやりものにばかり目が向かって、自分たちにも少しではあるものの光が当たってることに気づいてないのは、やはり本人のせいとしか言いようがありません。
それで大げんかですよ?元々この手の過激な排斥には苦言を呈している身ですが、今回これに気づいてさらにこの手の人たちから距離を置く決心をしました。
ある方がここを評して「沈む泥舟」と批難していましたが、今の私から言わせれば貴殿の方がよほど「沈む泥舟」じゃあないですかね?自ら世界を狭くして、勝手に腹を立てて勝手に他人を攻撃して勝手に怒りながら出て行く。これが泥舟じゃなくて何なんですか。
はやりものが道を塞いでいるという現状に問題があることは変わらないので、そこは大いに批判すべきですが、その担い手がこれじゃあねえ……。
とかく何でもネットは視野が狭窄しがちです。さらに同じ意見を持つ者とつるむとエコーチャンバー現象が起こる可能性が高いので、なお世界が狭くなります。
私もネットにはまり込んで視野狭窄の気が強く、どうにかしなければと思っていたので、こちらでも見直すいい機会でしょう。
……まあそれでも異端なものばかり出しすぎて、そう拾ってもらえそうにはないのは変わりなさそうですけどね。