「ねえリュラ叔母様。雨を降らせる魔法ってないの?」
「無いな」
<了>
「いや、ちょっと待って! こっちの世界じゃなくって、倉馬の世界の、それも千葉県のごく一部に、明日の午後だけ降ってくれればいいんだから!」
「もっとダメだろう。というかお前、雨を望んでいるということは……」
「うん、本命は4番! 稍重の春のグランプリ獲ってるし、何より名前がかっこいい!」
「クラウ様。数年前の大規模改修の結果、あの競馬場は水はけが非常に良くなっております。多少の雨では、コンディションは悪化せぬかと」
「えー。じゃ、ファルの本命は?」
「わたくしの本命は、麗しの薔薇・13番でございます。前走の女王杯は好位からの二馬身差。外目の枠なのは残念ですが、そこは騎手の腕の見せどころでございます」
「ふーん。で、リュラ叔母様は?」
「無論7番、地上の星だ。なあクラウ、我がスノート一族の後見人である大魔導士の名前は?」
「グレヴィア・オーロ(GreviA oro)師だよ」
「7番の馬の、父の母の母の名前は?」
別に何かの記念の勝ち馬を予想したり、まして特定の馬の馬券購入を推奨するものではありません。『執事』の登場人物たちなら、どう予想するかなーという遊びです。ちなみに倉馬の予想は全く当たりません。秋のG1は壊滅的でした。
あと、『執事』の新エピソードを公開しました。