「珈琲7杯目 猫と執事と選抜試験」、最新エピソードを公開しました(前回の近況ノートの後も数エピソード投下しましたが、有馬記念潰滅のショックで近況ノートを書く気力がありませんでした。無念)。
以前の近況ノートにも書きましたとおり、これまで本作は「一つの章を完成させてから投下する」パターンを踏襲してきましたが、今回は初めて「未完成状態から投下を開始し、投下しながら話を完成させる」という自転車操業パターンを試してみました。
ですがやっぱり、「謎解き」が主眼の本作においては、このスタイルは不向きだと実感しました。あそこでもっと伏線を張っておけばよかった、あのセリフはもっと強調しておくべきだった、あの人物の言動はトリックの中核部分と矛盾する……。
もっとも、今回のエピソードの謎解きというか課題の解決は、それほど複雑な構成でなかったので助かりました。むしろ後悔したのは、人名です。クラウの学友の三人娘の名前、姓なのか名なのか自分でも決めていませんが、もう少し女学院の学生らしい名前にすればよかったと悔やんでいます。
一方で、物書きの最大の愉しみの一つである「キャラが勝手に動く」快感を、久しぶりに味わえました(たぶんこれは自転車操業とは関係ありませんが)。その箇所は、「(9)クラウのお礼」ラストのクラウの行動。原稿を完成させ、誤字脱字チェックが完了したら投下しようと読み直ししていたところ、クラウが勝手にああいう行動をとってしまい、二分で書き加えて投下した、という次第です。
彼女のあの行動のおかげで、エピソードの結末も修正を余儀なくされました。おそらく、今後のエピソードにも若干の影響が出ると思われます。こういう愉しみがあるから、物語を書くのがやめられないんだなあと実感しました。
今回のエピソード、間もなく完結です。次は、五話以来の犯罪解決ものにする予定ですが、気が変わるかもしれません。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。