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「枝葉末節にこだわる西洋中世の日常生活」をお読みいただいている皆様、ありがとうございます。おかげさまで第5話まで更新できました。
存在は知っていたけどろくに目を通したことがなかったバルトロメオ・スカッピの宴会料理リスト、いっちょ訳したるかーと真面目に読んでみたら色々大変で4日もかかりました。
掲載した料理名は意訳が多いです。例えば
・Panzette di vitella ripiene alessate, tagliate in fette, fritte nella padella e poi coperte d’agliata
は「くり抜いて(?)詰め物をした雄牛バラ肉、スライス、フライパンで炒めてからニンニクで覆う」
のような意味だと思いますが、簡単に「詰め物をして炒めた雄牛バラ肉のにんにく和え」としました。実物のイメージと異なるかもしれません。
現代とは綴りが違っており、意味が全然分からない料理名はバッサリ削除しました。なので実際のメニューは掲載したものより15品ほど多いです・・・・・・
🍖意味不明料理リスト
・Pignoccati freschi
・Offelle reali
・Sommata dissalata, cotta in vino, tagliata in fette, servita con sugo di melangole e zuccaro sopra(Sommata dissalata、ワインで煮てスライスして橙果汁と砂糖をかけて提供)
・Fravoline e linguattole cotte su la graticola, servite con suo sapor sopra( Fravolineとは何ぞやと人に聞いたところ「分からないけどイチゴ(fragola)? 野イチゴみたいなものじゃね?」とのことでしたが、イチゴだとすると「イチゴとカレイのグリル、煮汁をかけて」と妙な感じになるので魚の可能性が高い気がします。)
・Capponi appastati alessati coperti d’annoletti, serviti con cascio, zuccaro e cannella sopra(くり抜いてこねてannollettiで覆った去勢雄鶏、チーズと砂糖とシナモンをかけて提供)
・Vaccina salpresa, alessata, servita con petrosemolo sopra(salpresaの牝牛、くり抜く、パセリをかけて提供)
・Fravolini e corvetti marinati, serviti con suo sapor sopra(fravoliniとcorvettiのマリネ、煮汁がけ)
・Arane fritte coperte d’agrestata
・Teste di ruffalotto cotte in vino, servite fredde con fiori sopra(ruffalottoの頭のワイン煮、冷製、花を添えて)
・Sommata dissalata, involta nella rete, arrostita allo spiedo, servita con limoncelli tagliati e zuccaro sopra(網で巻いたSommata dissalataの串焼き、ライムスライスと砂糖がけ)
・Torte di salviata
・Gambani femine nostrali cotte in vino e spezierie, serviti caldi con aceto e pepe(地元産のGambani femineをワインとスパイスで煮て酢と胡椒で味付け、温製)
・Un lavoriero di pasta voto
・Gongole romanesche cotte su Ia graticola
・Bllari anconetani cotti su la graticola, come le gongole
リストでは単に「~焼き」としましたが、ソッテスタート(sottestato)という、フライパンに具材を置いて下ではなく上から火をあてて全体に熱を行き渡らせる、という特殊な焼き方があったみたいです。
さて、あと1話くらいで食生活編はひとまず締めくくりにし、そろそろ服飾編に入ろうかと思っています。