一種の「密室殺人事件」である今回の兵庫県知事選挙を――立花孝志氏、高橋洋一氏、長谷川幸洋氏、須田慎一郎氏らのYouTube動画をソースとして、――時系列で整理してみよう。
斎藤氏以前の兵庫県知事■時代、兵庫政界の女王と呼ばれた■氏が癒着、県庁内には女王の息がかかった天下り官僚が重要ポストをしめていた。――金権腐敗・天下り状態となっていた。
そのころ、後に兵庫県知事となる斎藤元彦氏が、総務省から大阪府に出向。さらに兵庫県知事として立候補して当選、大阪流に腐敗体質の一掃に乗り出した。
このときの兵庫県は、県議会を女王■氏の子息・■氏が牛耳り、県庁実務を■西播磨県民局長が牛耳っていた。人事権を持つ局長は強権を用いて、意見してくる部下を左遷・降格するなど職権を利用したパワハラを行い、県政を停滞させた上に、十年間に、県庁職員を含む女性十人と不倫し、勤務時間内に、公務用パソコンにデート日記と、改革派の斎藤県知事を排除すべくクーデター計画を記していた。
この事実を知った斎藤知事が、片山安孝前副知事を介して問題のパソコンを証拠として取り上げ、局長を三か月の定職処分とした。すると局長は、知事が視察先で贈答品をおねだりした、パワハラをしたと騒いだ。すかさず兵庫財界女王の息子氏が、局長の言うことを真に受け、神輿に担ぎ上げようとした。ところが知事に物証のパソコンを抑えられている局長は、事実を露見されてしまえば自分の立つ瀬がないので自死した。
これを受けて女王の息子■氏は、局長が知事のパワハラを受けて自死に追い込まれたとし、真相究明と称して「百条委員会」なるものを立ち上げ、知事虐めを開始。さらに息のかかった県庁記者クラブの記者たちを通じて、知事の悪行をでっち上げ、報道させた。そして大手マスコミによるパワハラ県知事という印象操作が行われる。県議会86名のうち自民系・維新の会系は実態を知っていたが、知事を助ければマスコミによってパワハラ知事と結託したというレッテル貼りされる危険があり、知事を見捨てて全会一致で不信任を出す。
片山安孝副知事がパソコンの件を話そうとすると、「百条委員会」委員長の女王の息子氏が休廷する。そこでマスコミ各社記者が副知事を取り囲み質問攻めにしたのだが、パソコンの件になると、口封じをするように、妨害した。
出直し県知事選となり、失職した前知事・斎藤氏のほかに複数の立候補者が立つが実質的に、前知事と、自民・立憲が推す前尼崎市長の稲村和美氏との一騎打ちになり、大手マスコミと稲村氏によるネガティブキャンペーンが行われた。
再出馬した斎藤氏ははじめ、聴衆が振り向くこともない駅でただ一人立って、政策を訴えた。すると一人二人と有権者が集まり出す。
期日前投票では稲村氏が優勢だったが、11月12日の政見放送及び街頭演説で立花 孝志が全容を有権者のもとに暴露した。そして17日の投票の結果、有権者が知事を当選させた。この際、有権者は知事・立花氏の街頭演説、SNS情報を真実とし、マスコミによる情報を「捏造」と判断した。
――ゆえに今回の件を「ニューメディア革命」と表現する評論家もいる。
選挙後、対抗馬・稲村氏の第一声は、「自分はいったい何と戦っていたのか判らない」だった。
ノート20241119