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バッテリー

 といえばク・マ・ぼ・く・じょう! クマ牧場!!

 は全然関係なくて、一般的には電池みたいなものの意味合いで使う言葉だと思うんですが、二番目に有名な使い方としては投手と捕手の組み合わせのことを言うと思うんですよ。そんな映画もありましたよね?

 そいで、それに近い使い方で、テスト・バッテリーなんて言うことがあるんですな。もう俺は「といえば」のあとに脈絡なくク・マ・ぼ・く・じょう! って書きたくなる病気なんですけど、たとえばそういう病気の人がおりますと。で、この人もそれでも人間ですから、いっくら太っててうるさいからといって無碍に焼却処分とか地下1500年労働とかっねわけにはいかない。それは病気関係ねーだろなんなんだお前の喩えは、とにかく、治療計画を立てて治療をするわけですよ。いくら時間と税金のむだだと言われたとしても、そりゃあ俺だってそうしてもらう権利はありますよ。

 で、そういう時に、たとえば、「文脈理解度テスト」と「正気度確認テスト」をやって、どっちも悪けりゃ完全に病気、文脈理解度テストだけ落ちてたら、これは文脈のトレーニングをすれば良い、正気度だけ落ちてたら別の薬、みたいなことがある。こんな感じで、二つとか三つとかまとめてやっとくと、疾患の鑑別とか、その後の治療方針の策定とか、そのほか諸々役立つテストの組み合わせってのがあって、そういう時にテスト・バッテリーなんて言うんです。

 そんで今日、ひとと話してたら、テスト・バッテリーってなんすか? なんか電池なんですか? みたいなことを言われて、や、それじゃあなくて、ホラ野球でさ、投手と捕手の組み合わせをバッテリーって言うじゃない、アレとおんなじでさ、って説明しかけたら、そこにメリケンが割り込んでくんですよ。で、なんて言い出したかと言うと、「なんですか? そのつかいかた」だと。

 なんですか? って、あんたらの国技の話だよ(ここで「国技」を
伝えるのに手間取った話と、結局national sportって言っても法では定まってないんだ、となってややこしくなった話は割愛する)。

「へー、でもいわないヨ。バッテリーなんて」って言われてさあ。たしかに辞書で見ると
(https://www.merriam-webster.com/dictionary/battery )
七番目。七番目て。「うまい」だったら「熟睡すること」とかの位置じゃん。絶対知らないやつの位置じゃん。
「だからいってるジャン?」
 たしかに。言わねんだ。へぇー。

 でじゃあ、日本ではなんで言うのかというのを考えたんですが、俺の説は「甲子園がアツイから」なんですね。甲子園って謎のアツさがあるじゃあないですか。夏休みとか、やってたらつい見ちゃって適宜どっちか応援しちゃうくらいは俺には根ざしている。そういう文化があって、で、甲子園はほら、学校単位だから、強いピッチャー何人もいるってのは稀で、だから基本メンバーは固定。アメリカはなんかそんなんやんなそうじゃあないですか。何しろ全国大会ってどこでどうやってやんだよってくらい広いし。で、そういう風土・文化の違いによって、野球のバッテリーという言葉は日本で盛り上がるようになったのですが、アメリカでは特定の組み合わせとかなくて、成績いいヤツと成績いいヤツを都度都度マッチングするみたいな、合理的というか情緒がないというか、そんなんやりそうじゃあないですか。そういう違いでは?

 そしたら別の説が出てきて、「漫画で言うからでは」説。日本特有のね。漫画文化の中でね。まあそれもあるかもなー、お前H2とか読んだことねえだろ、嘘だろタッチもないのかよ…あだち充に憧れて来たんじゃないの? 日本に?

「ノーノー、憧れたのは……手塚治虫だよ! HAHAHAHA!」ってなって終わったんですが、なにこのジョーク?? 落ちてなくない? 最後にHAHAHAHA! って言えばなんでもアリ感になるのずるくね?

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