• エッセイ・ノンフィクション
  • 現代ドラマ

エコーズ一貫論

ファイアーエムブレムEchoesで思い出しました。

中学校で習ったとおり、音、というのは要するに物体の振動、が空気とかを伝播して鼓膜に伝わり、もろもろ経由して聴覚系が駆動した時に生じている現象なわけです。つまりact1は何をしてるかと言うと、物体を揺らしてる。音が張り付いて見える、というのは、まあその視覚的なイメージ、ヴィジョンなわけです。やってることは振動です。

というのを前提として考えた時、act2が「実際にはなにをしたか」? ってことを考えてみると、ドジュウウウウ、とボヨヨン、の2点でしかないわけですよ。

熱、と弾性です。

熱い、というのはなんで熱いか。これも中学校で習いましたっけ? 俺は聖闘士星矢でカミュ先生に習ったんですけど、その物体を構成する分子の運動量が大きい時に熱くて、小さい時は冷たいわけですね。聖闘士は基本的に分子単位で勝負をしてて、氷系の聖闘士というのはこの分子を砕くんじゃあなくて停めることに小宇宙を燃やすタイプの人たちを言うわけです。好きな氷系の技はホーロドニースメルチ。オーロラエクスキューションもそりゃ好きですけどね。聖闘士は一度見た技が2回目通用しないので、技の種類が沢山あった方が良いわけですが、そういう意味では氷河は強いですよね。ただその理屈で言うと最弱が一輝になっちゃうけど(純粋な攻撃技が鳳翼天翔しかない)。

余談が過ぎましたね。ようするに、物体(ドアノブ)を構成する分子に振動エネルギーを与えることで、熱は発生させられる。

岩そのものに振動性(バネのような)を与えると、跳ね返ってくる岩が実現できる。

物体表面の振動性を変えることによって、「ヌルヌル」とか「サラサラ」も出来るかもしんないですね。

とにかくact2というのは、音という形以外に、かなり多様なあり方で振動を発生させられるように「成長」した状態と考えられるわけです。

で、問題がact3なんですけどね。

確かにどうやら重力というのは波、すなわち振動を発生させるようなんですが、じゃあ逆位相の振動をぶっけたらその重力がキャンセルできたり、重力を発生させれたりするかというとそれはどうも違うっぽい。というか違うかどうかすらクソ文系の俺には分からない。望みは潰えた。議論はここで終わりだ。

いや。いやいや。ちょっと待ちましょう。
重さを規定するものは重力だけか?
いやまあそうなんだろうけど、我々の日常生活でよ。

act3 freezeをちょっと思い出してくださいね。なんか、ドヒュウウウウ、って風のようなものが発生している。あれはなにか?

我々はふだん、だいたい1000 hPaの大気圧というものを受けてるわけですね。これはあんまちゃんと理解してないですけど、あっちゃこっちゃから同じだけ圧を受けてるのでそんなピンと来ませんけど、1箇所に関していえば1cm^2につき1kgくらいの重さ、って言うんですね。

ほら、ドラム缶に水を入れる。熱する。水蒸気でいっぱいになったときに蓋して、冷やす。水蒸気は水に戻って、体積がちっちゃくなると缶はどうなるか? べっこべこになるわけで、かなりの力がかかってる。

さっき、分子を振動させて運動量を増やして熱を出す、というのがact2だと仮定したわけですが、あのドヒュウって風は、釣り合っている、多方向性の空気の流れを、様々な位相の振動を当てて「重力」方向に整列させて、以て「重いッ!」ということにしてるのではないか。この操作はもともとの振動、というので実現するのはギリ不可能ではないけど効率がいいとは言えないので、範囲的には狭く、1度に一つの対象しかとれなくなるんですね。

ただ一貫はしてるんですよ。能力の方向性としてはね。荒木先生はすごい。

俺は文系のクソバカなので(別に文系のみなさんがクソバカだと言うつもりは全くないですよ)、物理学的にはぜんぜん間違ってる可能性もあります。詳しい人がいて、かつ最後まで読んで、付き合う心の余裕があればぜひ突っ込んでいただければと思います。かしこ。


2件のコメント

  •  先日『エコーズ=染みこませるスタンド』論を提唱したカスイ漁池と申します。申されなくてもいいとは思いますが、とりあえず申しておきました。

     さて、『エコーズ一貫論』、「振動」というより限定した観点からの解釈はとても新鮮でした。act1からact2、3を概念ではなく現象で説明できる点はなかなか興味深いと思います。特にact3に関しては気圧という要素を勘案することでかなりの合理性を有したのではないでしょうか(体育館いっぱいの空気は象一頭ほどの重さがあるそうです:http://logmi.jp/85368)。空気の流れ=風と熱には密接な関係があるということは周知の事実であり、「物体を重くする能力」を質量の変化ではなく、外的な要因に依拠したのは鋭い視点と感じられます。そして、振動を能力の本質とすることで風があくまで副産物であることも示唆する。確かに一貫性を獲得するとともにact2からact3への連続性も説明する素晴らしい解釈でしょう。

    (なんでジョジョの話でこんなに文章が硬くなるんですか?)

     ただ若干の穴を突くとするならばact2に関することでしょうか。act2が扱った擬音は「ドジュウウウウ」と「ボヨヨン」以外にも「ドヒュウウウ」(玄関から侵入しようとした由花子を吹き飛ばす)と「ドッグオオオン」(髪の毛で別荘を覆った由花子を吹き飛ばす)があり、その点の説明が必要ではないのでしょうか。

     とはいえ、「ドヒュウウウ」はやはり風=空気の移動→熱量による体積の変化→振動であり、「ドッグオオオン」の爆発=急激な酸化現象も空気の集合(≒酸素の集合)によるものと考えると一貫性を棄却する要因とはならないことがこの説の素晴らしい点だと感じています。また、act1に関しても最近では骨伝導ヘッドフォンがあるように外部に強い影響を及ぼさない振動もあるとなると学会で発表する価値は十分にあるのではないでしょうか。

     そしてここでエコーズのスタンド使いである広瀬康一に関して注目して欲しいと思います。4部以前に登場するジョジョと仲良くなる脇役、というポジションでありながらスタンドに目覚めた彼はさまざまな人と出会い、信頼を寄せられます。そのどれもが岸部露伴、空条承太郎、その他にも小林玉美、間田敏和、山岸由花子と一癖ある人物たちです。その重さに苦労を感じた彼が距離を置きたくなった彼が同一の現象により「相手を近づかせない」能力に至ったということはある程度自然なことではないのでしょうか。

      〇

     かつてミケランジェロは言いました。
    “I saw the angel in the marble and carved until I set him free.”
     たとえ深読みであろうとも見たものの中から真理を見出すその営みは人が有する最大の能力であるでしょう。だからここで「きみたちなにしてんの」とか言われても僕は耳を思いっきり塞ぐことにします。次はゴールドエクスペリエンスの一貫性でもいいですし、群体型スタンドだとか、あるいはジョジョでないものでもできる限り意見を述べたいと思います。ありがとうございました。

    (なんでジョジョの話でこんなに文章が硬くなるんですか? どうしちゃったんですか?)
  • まずここで深く陳謝申し述べたいこととして、「原典」における記述を一部無視して論を構築してしまったことがあります。

    言い訳になりますが、これは私自身の(主に記憶)能力に対する驕りが原因であって、決して意図的な行為ではないこと、特に捏造や原典を不当に貶める意図があったわけではないことを申し上げることをお許しいただければと思います。典拠にあたる、という当然の行為を怠ってしまったのは、ひとえに私の慢心が原因であり、決して学問体系を不当に歪めて利益供与をしようなどといった企てがあった訳では無いことをここに宣言いたします。

    このような状況で論自体の内容を好意的に取り上げ、さらに不足していた知見を補ったうえで発展的な解釈をしていただいたことについては大変ありがたく思っています。

    しかしながら、公の場に発表する文書の中で事実を誤認したまま論を提出したこと、私のみならず「ジョ学会」会員の皆様の名誉を傷つける(特に、「ジョ学会」入会の際に推薦いただいた方の期待を裏切ることになり、これは謝っても謝りきれることではありません)ことになりかねなかった危険な行為であることを鑑みまして、深く反省致しますとともに、今一度初心に帰って、改めて「ジョ学」に励ませていただくチャンスを頂きたく思いますので、本論に関しては「不採択」という扱いにしていただければと存じます。

    この度は大変申し訳ありませんでした。

    真剣に反省してます。
    してますが、また原典に当たらず書いちゃいますが、ゴールドエクスペリエンスの一貫性については、これはめちゃくちゃ難しいところを選択されたなと思いますよね。果たして「命を生み出す」でレクイエム化を説明できるのか。別の解釈があるのか。期待しています。

    シルバー・チャリオッツ・レクイエムについては、ポルナレフの過去体験に起因してスタンドに残留していた思念が矢の力で発現した……なんていうのはどうでしょうね。妹やアヴドゥルやイギーに成り代わりたかった、というか、ほんとうは"それ"を自分が背負うべきだったと考える強い気持ちが、入れ替わりという形で現れてですね。そのことが結果として、ジョルノの危機を皮肉な形で救ってしまうことになるわけですが……。我々は運命の奴隷だ……。

    ところで本論には参考文献を記載しないというこれまた愚行をしてしまいまして、学会追放も免れないところを本当に温情をいただき感謝しておりますが、ついに文庫化されたSBRで、タスクがact.4まであること、及び「回転って言えばなんでもいいのか(なんでもいいに決まってんだろ!!)」という点がかなり発想に影響したことを申し述べておきたいと思います。
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する