先日公開した「奇妙な目撃例」に多くのレビューをいただきまして、ありがとうございました。
最初に2000文字企画に参加して以来、いつか刑事ものを書いてやろうとずっと思い続けていました。
刑事、探偵ものは恋愛もの、歴史ものと並んで小説の華だと私は思うんです。
ですが、恋愛もの、歴史ものと異なり、刑事ものは文章を書いてナンボです。
事件が起き、そこに謎があり、それを説くヒントを書き、さらにそこから謎を解かないといけないわけですから。
どう考えても2000文字では収まりません。それで今回までどうやれば良いのかと考え続けていました。
これが2000文字企画でミステリーものが極端に少なかった原因だと思っています。
でも、どうせ書くなら、誰も書いていないようなものを書きたい。ショートショートならなおさらです。
前回、「牛宮に住む三姉妹」でちょっとした試みをしてみまして、この形式なら刑事ものもいけるのではないか。
そう思って今回の話となりました。
意外に思うかもしれませんが、私は刑事もの、探偵ものというのはほとんど見た事がありません。
幼い頃、両親がよく「太陽にほえろ」「西部警察」「火曜サスペンス劇場」を見ていたなという程度。
私自身はこの手のドラマが本当に嫌いで避けていました。
理由はいくつもあるのですが、狂った犯人がヘラヘラした顔で「死ねよ!」とか言ってめちゃくちゃやるシーンが本当に無理なんですよ。
それと女性がキイキイ声で喚き散らすシーンも胸がキュっと握られるような嫌な感覚を覚えるんです。
最初に見たのは再放送の「特捜最前線」。
その次は「踊る大捜査線」です。
それで少し興味を持ち、金田一耕助シリーズを見たくらい。それでも「八つ墓村」「犬神家の一族」くらい。
今回のイメージもほぼ「踊る大捜査線」のイメージです。
係長ですから、佐戸井けん太さんの役どころですね。
佐戸井さんの役は、こんなに切れる役じゃなかったですけど。
全体的に見れば、それなりにまとまった感はありますけど、やはりこういう話を2000字に詰め込むと窮屈感は否めないですね。
最後になりましたが高井希様、コメント付きレビュー、ありがとうございました。
次回も期待に応えられるように精進したいと思います。