佐藤宇佳子様
https://kakuyomu.jp/users/satoukako よりグリーゼ12bの自転周期に関してコメントをいただき、それをきっかけに参考文献を読み直したところ、重大な誤りに気付き、小説冒頭の表記の修正をすることにいたしました。
さいかわ葉月賞のレギュレーションで許可される締め切り前の軽微な書換えの範疇か不明ですが、以下に校正履歴を記載いたします(これで失格であれば仕方がありません……このような経験も、WEB小説の醍醐味だとは思います)。
※更新内容は小説のネタバレを含みます。
「グリーゼ12bの夏」
https://kakuyomu.jp/works/16818093082736476400------------------
①
・更新前
地球からの距離は12.16パーセクすなわち約41.60光年、自転周期は85日、表面温度は約3296Kである。
・更新後
地球からの距離は12.16パーセクすなわち約41.60光年。
②
・更新前
その公転が完全な円軌道ではない以上、季節の存在は否定できないが、「一年」が13日もないのなら、85日に及ぶ「一日」の方が体感温度にとっては重要だろう。きっと、その惑星に夏なんてものは無く、長くて暑い昼と、長くて寒い夜が繰り返されるのだ。それとも、そこでは昼のことを「夏」、夜のことを「冬」などと呼ぶのだろうか。
・更新後
一年が13日もないほど恒星に近いのなら、昼夜が固定される潮汐ロックが起こっている可能性が高い。その場合、居住可能な場所は|昼側と夜側の境界線《ターミネーターゾーン》に限られるかもしれない。確かに、その公転は完全な円軌道ではないが、ずっと薄明りの中で暮らしながら、13日ごとに頻繁に訪れる近日点を、そこでは「夏」とでも呼ぶのだろうか。
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上記2点、潮汐ロックを前提に表記を更新しています。また、上記の訂正を上書きした原稿が更新後のものであったため、もともと締切後に更新予定であった以下の微修正が含まれております。
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③
・更新前
種子島から飛び立った
・更新後
種子島から打ち上げられた
※花火と隠喩を重ねるため
④
・更新前
地球は居住不可能な
・更新後
そこは居住不可能な
※地球の冗長表現を避けたため
⑤
・更新前
ロボットが右腕を押さえつけて
・更新後
ロボットが左腕を押さえつけて
※筆者が左利きだったので
⑥
・更新前
ロボットたちの動きが止まる。
・更新後
ロボットたちの動きが止まる。チューブは、挿入される直前でロボットの腕の中に仕舞われた。
※入れたかどうか不明だったので
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また、前回近況ノートで補足説明するのを躊躇ったという箇所ですが、少しだけ、補足説明を加筆させていただきました。
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⑦
・更新前
何らかの懲罰なのだろうか。この船内には、
・更新後
何らかの懲罰だったのだろうか。それならばなぜ、申請が受理された途端に不問となったのだろう。そういえば、この船内には、
⑧
・更新前
通常の住民の恋愛については何も強制されていない。
・更新後
通常の住民の恋愛については何も強制されていない。なぜ遥だけではなく、閃吉もあっさりと解放されたのか。
⑨
・更新前
偶然の可能性を信じるしかなかったのだ。
・更新後
偶然の可能性を信じるしかなかったのだ。二人が解放された理由も、そういうことなのかもしれない。
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以上、9点の訂正報告となります。
これらの訂正は間違いなく減点なのですが、特に冒頭の誤りに関しては、放置しておくことができませんでした。前回も述べた通り、科学的な事実の誤りがあれば遠慮なくご指摘ください。また、訂正を元に戻すべきなどのご意見もあるかと思います。その場合でもコメントくださいますと幸いです。