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映画「ボディ・バンク」を観た

 すさまじき映画。

 前半は医療現場における青年医師の人間ドラマ。
 それが中盤では、ホラー映画のようにめくるめく展開に釘付けにされ、誇張無しに心臓がバクバクした。
 そしてラストはアメコミのように、善悪に対して真正面から考え直させる。

 医療という主軸を通して、社会の中での「正しい目的」に対する「正しくない手段」を浮き彫りにする。
 その様はもはや病巣ではなく、個々人の選択の一つに過ぎず、それ故にいつまでも消えることはない。

 多方面からまことにリアルな世界観でもって描かれる本作。その命の選択というテーマは、『ブラック・ジャック』を彷彿とさせるようで、凄く引き込まれた。

 私が体験した心拍数の上昇は、それが単なる舞台装置としてではなく、事実、この身に起こり得る、いや、今この瞬間に世界で多発的に行われている出来事であるという確信が拭えないからにほかならない。

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