※注意!この近況ノートでは第五章 序章〜終章までの内容が含まれます。未読の方はご注意ください。
さてさて。
カクヨム11の告知回を終えて、ようやく戻ってきました。
「ふぅ〜!
メガたん、告知のお仕事がんばったよ〜!⭐︎」
お疲れさまでした。
というわけで今回は、少し間が空きましたが——
第五章《黎明の祈り》をまるっと振り返る特別編です。
「久しぶりだね〜!わくわく!」
ーーっと、まずは、⭐︎レビューのお礼をさせてください!
竹吉さま、海の向こうからのエレジーさま、みんふんさま、ありがとうございました!
そしてそして!作者もびっくりの素晴らしい⭐︎レビューコメントを頂きました!村本凪さまありがとうございました!
プロローグからずっと読んでくださっている皆様、応援やコメントを寄せてくださった皆様、本当にありがとうございます!
「本当にありがと〜!作者さまのエネルギーになってるよ!‧⁺◟( ᵒ̴̶̷̥́ ·̫ ᵒ̴̶̷̣̥̀ )」
ではでは!
ーー静かに幕を閉じた第四章から一転、
第五章は突然の戦いのシーンから始まりました。
「うんうん!
急にドキドキな展開でビックリしたよ!」
そうですね。
千鶴さんは負傷していたため、これまでは“静”の流れが続いていましたが、
傷が癒えていくにつれ、千鶴さん自身も少しずつ“動”の流れへと踏み出していきます。
「わぁ〜!楽しみ〜!!」
では、順番に見ていきましょう。
🌸 千鶴は、なぜ祈りの力が使えなくなったの?
「まずはこれだよね!
第五章で一番びっくりしたところ!」
ええ。
結論から言えば——
祈りの力そのものが失われたわけではありません。
千鶴の中に“祈りの力”は、確かにあります。
ただし、それを形にするための“方法”を、千鶴はまだ知らなかった。
「えっ、それってどういうこと?」
祈りというのは本来、
「誰かに与えられるもの」でも
「正しい手順で使う力」でもないんです。
第五章までの千鶴は、
“守られてきた存在”として祈りに触れてきました。
だからこそ、自分自身の願いを定める前に、
力だけが先に目覚めてしまった。
結果として——
祈ろうとすると、空白に触れてしまう。
「……使えないんじゃなくて、
“まだ祈れない”って感じなんだね」
その通りです。
どうしたら祈りの力を発現できるのかは、
第五章の中章〜終章を追っていくと、自然と見えてくると思います。
「そういうことだったのかぁ〜」
🌸 フィルとノエルの関係性
「ここさ……!
メガたん、ずっと気になってたんだけど!
“ノエル様”って呼んでたよね⁉︎」
フィルヴァ=ルーンとノエル。
第五章では断片的にしか描かれていませんが、
二人はかつて同じ時間を“祈りの場”で過ごした存在です。
ただし、その立場は決定的に違っていました。
これを語るには、まずフィルについて触れる必要があります。
詳しくは過去編で描く予定ですが、
フィルは古の神に仕えていた守護獣でした。
古代樹の森は、
主から“守るように”と命じられた神聖な領域。
主なき今も、フィルはその命を守り続けています。
ノエルが女神として祈りの力を高めるため、
古代樹の森を訪れた際——
そこは誰も踏み入れることのできない領域であり、
フィルにとってノエルは排除すべき存在でした。
しかしノエルは闘うことなく、
ただ一人で主の命を守り続けるフィルの孤独を受け止めます。
その祈りの力の中に、
フィルはかつて仕えていた主と同じ“響き”を感じた。
ノエルの慈愛に満ちた力を受け入れ、
フィルは彼女を新たな主として迎え入れます。
だからこそ、ノエルに対して畏敬の念を抱くようになった。
そして——
そのノエルの魂を宿し、
同じように受け止めた存在が千鶴でした。
フィルにとって千鶴は、
たとえ人間であっても、
守護するに値する存在だった、ということですね。
🌸 祈りの祭壇で助けてくれたのは、ノエル?
「ここ!
ここは読者さんも絶対思ったよね!
ノエルは千鶴ちゃんに祈りを託して眠ったんじゃ……?」
ええ。
“彼女”の意思が、あの場にあったのは確かです。
ただし重要なのは、
それは祈りの祭壇に残滓として結晶化していた
かつてのノエルの祈りそのものだったということ。
ノエルが“助けた”というよりも、
奔流する千鶴の祈りに共鳴し、
活性化した結晶が——
セリウスの必死の祈りに呼応して発現しました。
「……あ、そっか。
呼んだのは千鶴ちゃんとセリウスなんだ」
はい。
二人とも無意識でしたが、
叫びに近いその願いは、結果としてノエルを呼ぶ形になりました。
ノエルは千鶴の中で眠りにつき、
千鶴とひとつになりました。
それでも、いつでも二人のそばにいてくれる——
そんな象徴的な場面でもあります。
ちなみに、
古代樹の泉で千鶴が“ノエルを見た気がした”のも、
祈りの残滓によるものだったりします。
🌸 祈りの力の「形」とは何か
「結局さ〜
祈りの力って、どういうものなの?」
第五章で示した答えは、
とてもシンプルです。
祈りの力には、
決まった形はありません。
剣にも、風にも、光にもなりうる。
けれど本質は、そこではない。
祈りの力とは——
“誰かのために、自分が在ることを選ぶ力”
千鶴は“護りたい”という想いを持っていました。
けれど、
誰のために、何のために祈るのかが、まだ曖昧だった。
だからこそ力は揺らぎ、
形を失っていたのです。
形が定まらないまま、
ノエルに追いつこうとして無理に祈りを聴こうとした結果、
流れ込んできた祈りに飲み込まれてしまった。
——それが、あの出来事でした。
ノエルに救われ、我に返った千鶴。
目の前のセリウスを見て、
必死に「救いたい」「癒したい」「護りたい」と願ったとき、
祈りは“癒し”という形で発現したのです。
「……うわぁ。
それ、重たいけど……優しいね」
🌸 第五章で一番大切だったこと
この章で描きたかったのは、
成長でも、覚醒でもありません。
「祈れない時間」そのもの。
立ち止まり、迷い、
それでも前に進もうとする姿。
それが、
次の章へ向かうための“静かな準備”でした。
「つまり……
ここから千鶴ちゃんは、
“自分の祈り”を探しにいくんだね!」
ええ。
第六章では、
世界の秩序そのものが揺れ始めます。
そして千鶴は、
もう“守られるだけの存在”ではいられなくなる。
「うわぁ〜!
メガたん、もう続き読みたいよ〜!⭐︎」
それでは今回はこの辺で。
次回もまた、
物語の裏側でお会いしましょう。
「ばいば〜い!
次も一緒に祈ろっ⭐︎」