※ご注意。ここでは第二章前半までのネタバレを含みます。
「はーい!みんな元気だった〜? メガたん、さっきまで眠りの間でお仕事してたよっ☆」
やりすぎましたよね……鐘の音、ポロンて鳴ってましたけど。
「えへへ〜、ちょっと音響効果つけたの☆ 神界もアプデが必要でしょ!」
……まぁ、確かに空気が重くなりすぎてもあれですからね。
さて、今回は第二章の前半を振り返っていきましょう。
🌸神界ってどんなところ?
「まずそこっ! 千鶴ちゃん、どこに連れてかれたの〜?」
彼女がたどり着いたのは――神界《ヴェル=エル》。
その中心にそびえるのが、白き巨城《エリュシオン》。
秩序を司る存在たちが住む、空と光の都です。
「名前からしてキラキラ〜! でもどうやって行ったの? 転送陣が壊れてたよね?」
🌸どうやって神界へ?
そう。
本来なら神界へは転送陣を通る必要があります。
でもあのときは、地上に残る“歪み”が強くて、転送が成立しなかった。
「うわぁ……詰んでるやつじゃん!」
そこでセリウスは――
片翼を展開して、自力で飛行して突破したんです。
神界と地上のあいだには、“風の層”と呼ばれる乱流の空間があって、
普通の使者でもそこを越えるのは危険。
それでも彼は、千鶴を抱えたまま、風の層の歪みの流れを読み切って突き抜けた。
「えっ……あれ、めちゃくちゃ危険じゃない!?」
はい。
片翼だけでは空の均衡が取れない。
あの飛行は、ほとんど無茶な賭けでした。
それでも彼は、千鶴さんを守り抜いたんです。
🌸そのあと千鶴はどうなったの?
「神界に着いてから……どうなっちゃったの?」
セリウスが地上から連れてきたあと、
千鶴の身柄は上位使者たちの手で保護された形になりました。
「“保護”ってことは、休ませたんだよね?」
……ええ、“休ませた”というのが表向きの理由です。
彼女は強い力の反応を示していたので、
神界の上層部は安全な場所に安置し、観測するという判断を下したんですね。
「……なんか、“安全”って言い方がちょっと不安だなぁ」
まぁ……その感覚は、間違ってないかもしれません。
「観測っていうけど、千鶴ちゃん、なにやら怪しいことされてたよね?」
そうだね。
表向きとは別の意思があったことも間違いないね。
ただそれは、今後また明かされていくよ。
🌸使者ってなに?
「そういえば、今回も“使者”っていっぱい出てきたよね〜!結局、みんな何者なの?」
ああ、そこ大事ですね。
使者というのは、神界《ヴェル=エル》で神々の意志を運ぶ存在。
ただ――実は、神々はもうこの世界にはいない。
だから今はちょっと意味が変わってます。
「えっ? 神さまいないのに、まだ“神界”って呼んでるの? それってどうなってるの〜?」
そこが神界のすごいところ。
いま神界を動かしているのは、“神々が残した法《ディア・コード》”っていうのがあります。
つまり、“神の声”じゃなくて、“神の法”がいまの神界を支配してる。
使者たちは、その法を実際に運用して世界を保つ存在――いわば、“秩序を運ぶ者”なんです。
「なるほど〜! つまり、昔は“神々の伝令”だったけど、今は“法の使い”になったってことね☆
……ってことは、メガたんより偉い人もいっぱいいるんでしょ?」
うん、階級はざっくり五つあってね――
上から順に、
上位使者《ハイ・シル》、
中位使者《シル》、
下位使者《ロウ・シル》、
神法機構《ディア・コード》、
そしてその上に、神議会《アークセラ》。
「ふむふむ。つまり、メガたんより偉い人って何人くらいいるの〜?」
……数えるまでもなく、だいぶいますね。
「がーん!(๑•﹏•๑)」
セリウスはその中で“中位使者”クラス。
現場の中心で動く実務エリートです。
「やっぱり〜! なんか“仕事できるけど過労気味なイケメン”感あるもん!」
まぁ、それは否定しづらいですね。
「じゃあさ、使者って他にも部隊とかあるの?」
あります。
治癒系、記録系、封印系……って感じでいくつかの領域に分かれていて、
それぞれの役割が違うんです。
でも、そのあたりは少し専門的になるので――その話はまた今度。
「え〜気になる〜!絶対に教えてね!」
その頃にはメガたんも、もしかしたら少し出世してるかも?
「ほんと!? 出世回!? やったー!」
🌸おわりに
「神界ってきれいだけど、なんだかちょっと静かで怖いね……」
そう。
第二章前半は“救出の果ての静けさ”――
行き着いたのは終わりではなく、“始まりの眠り”なんです。
「次回は、その“静けさの中”で何が動くのか……だね!」
その通り。
第二章(後半)では、神議会の動きと、“眠りの間”の真実に少しずつ近づいていきます。
「次回もお楽しみに〜っ☆ フォローとレビューも忘れずにねっ!」
……宣伝は抜かりないな。
「メガたんプロデュースですからっ☆」