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死別ブロマンスを書いて欲しいR! 個人的PU10本

草森ゆきさま主催の自主企画『死別ブロマンスを書いて欲しいリターンズ』(https://kakuyomu.jp/user_events/16818093078423711258)に参加しました。
 自作はこちら→くちなわなしと、よろこびの肉(https://kakuyomu.jp/works/16818093078654894264
 身長2m、人肉が主食の口裂けスプタン人外とヤクザの話です。久しぶりの新作だよ、よろしくね。

 6/9午前現在、参加作品は42作品、うち連載中2本を除いてすべて読了しました。
 読んだ物には敬意をこめて★を入れさせていただいておりますが、特に「素晴らしい! もっと読まれるべきだ!!」と個人的に思った作品を以下に列挙させていただきます。
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■記憶の森のほとりにて(https://kakuyomu.jp/works/16818093078705238669
 これ! これぜひ読んで!!! 民俗学・ピシュタコ(南米の脂肪とか吸う吸血鬼)というタグにほほう? と思っていたら、アンデス山脈の風が吹きつける。語り口も落ちも最高だし、カトル~~~! となります。五千文字という区切りの中で、ハチャメチャに密度の高い物語を味わいました。大好き。

■騎士団長イデルトと5,000字ならギリまだ生きてる男たち。(https://kakuyomu.jp/works/16818093078784602804
 うぉぉおい!? とリアルに声を出しそうになった一本。高潔なる騎士イデルト、その素晴らしさ、周囲の人々が歴史群像劇的な重厚さで語られていて、ほのかに嫌な予感がしていたら……はっはっはっはっはっは。ズルでしょこれは。
 私は「1」の方を選びますね。最も輝かしいときに死んでお前は星になれ。

■薄膜(https://kakuyomu.jp/works/16818093078424050365
 三千文字少々で、主人公の人となり、ゴンという人物、結末まで綺麗に描かれた端正な一作。ゴンがなぜそんな虚言癖になったのか、という経緯が悲しさと納得があり、出会いからこうなるしかなかったのか、というのがね……。
 この短さでここまでのドラマを出すのか……! と感銘を受けました。推しです。

■ 死ニモノ見世物親子モノ(https://kakuyomu.jp/works/16818093078562998368
 昭和の汚い見世物小屋を舞台にした父子の物語。父親が二人居てお得! 幽霊が実在する世界で、ろくでもないネタには事欠かないのですが、そんな中でも光る情……。伏線がバシッとはまったり効いてくるのが心地よく、さすがの上手さです。後日譚も楽しみ。

■相剋の部屋(https://kakuyomu.jp/works/16818093078609045443
 この作者様は一人語りがいつも巧くて、立て板に水の流麗さでみるみる物語が展開していく様が心地よいです。今作はとにかく切ない、狂人とかサイコではなく、普通に仲の良かった、普通の兄弟を亡くして悲しんでいる人なんだけれど、やっぱり壊れている、という生々しさとホラーさとの絶妙な味わいが凄い。見て!

■改変(https://kakuyomu.jp/works/16818093078447749517
 これは「凄い」、凄みのある小説です。主人公の行動には賛否あり、彼自身もまた葛藤していますが、善悪を超えて友への思いと行動に圧倒される一作。
 この契約で同意してくれた出版社の方も頑張ったなあ……。

■セックスしようぜ!(https://kakuyomu.jp/works/16818093078728669544
 タイトルに反してドシリアスなBL、というか同性カップルの物語。お医者さん優しすぎるよ……。少女漫画『白鳥麗子でございます!』だったかな、に「セックスって凄く可愛がってもらうことなんだな」ということを言う下りがあったのですが、その意味に通じるお話でした。

■時すでに遅く(https://kakuyomu.jp/works/16818093078494251386
 作者様はその気はなかったとの言ですが、勝手にホラー加点で入れております。事が明らかになった時のゾクッと感が堪らなくて……好き!

■冥泥、メーデー(https://kakuyomu.jp/works/16818093078491881984
 読んで連想したのは、筋肉少女帯の『ザジ、あんまり殺しちゃダメだよ』ですが、似て非なるかな。駄目すぎる連続殺人鬼と、そいつの世話に生き甲斐を見出す男。死体処理の手口が細かいのもグッと来ます。ドロドロの依存具合が美しい。

■何でも分かる(https://kakuyomu.jp/works/16818093078590531966
 主人公がキモすぎる、その一点があまりに輝かしい一本。このキモさと残念ながら妥当……! な落ち、読んで欲しい。
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 今回ピックアップは以上ですが、ここで紹介していない作品もストレートに上手い短編、いいキャラクターしている短編(アリスとか鹿売とかとか)、そう来たかと驚く短編、色々あります。企画は六月末までなので、もしかしたらPU第二弾やるかもしれません。とりあえず今の所はこんな感じで!

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