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『北阿古霜帝国民族誌 人食いと鳥かごのザデュイラル』参考文献一覧

北阿古霜帝国民族誌 人食いと鳥かごのザデュイラル - カクヨム https://kakuyomu.jp/works/1177354054890489396

 本作は様々なウェブサイト、映画、漫画、SNSでのやり取りなどから情報を収集しました。書籍に関しては(すべて読破したわけではないですが)五十冊ぐらいにはなります。その中で、特にお世話になったものについてメモしておきます。
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【文化人類学・カニバリズム】

マーヴィン・ハリス『食と文化の謎』、『ヒトはなぜヒトを食べたか』

フェリペ・フェルナンデス=アルメスト『食べる人類誌』

中野美代子『カニバリズム論』

赤坂憲雄『性食考』
 性と食の関係について考察した一冊。内容は個人的にかなり美味しいので、カニバリズムにフェティッシュを感じる方は一度目を通されるといいのではないでしょうか。

マルタン・モネスティエ『図説 食人全書』
 えげつない写真が多いので見るのは大変だが、有益な刺激がありました。
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【地理・建築】

長谷川清之『北欧 木の家具と建築の知恵』(電書)
 スカンジナヴィアの建築やインテリアを探すのに苦労して、資料がイギリスに偏りました。その中でかなり助けられた一冊。ここから「箱ベッド」を出したのですが、あとであれはスカンジナヴィア限定ではなくわりとヨーロッパに広くあるものだと知りましたが、あの世界ではこう! ということで。

増田正『北欧のカントリーサイド』
 写真集。90年代スウェーデン、デンマーク、フィンランドなどの風景がもりだくさん。作中の時代よりずっと後だけれど、古い建物や城塞の写真もあるので雰囲気を掴むのに良かったです。ただ、一つの建物を色んな角度で撮っているわけではなく、とにかく点数が多いのが利点という感じ。

トレヴァー・ヨーク『図説イングランドのお屋敷~カントリー・ハウス~』、『図説英国のインテリア史』
伊藤大輔『図説 北欧の建築遺産』
佐藤達生・木俣元一『図説 大聖堂物語』
 ふくろうの本シリーズは偉大。
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【料理】

内澤旬子『世界屠畜紀行』
 動物、特に豚の解体や食肉処理についての資料がなかなか見つからなかったため、この本には大変お世話になりました。イラストつきで屠畜・解体の様子がわかるほか、各地の食文化、食に対する考え方や態度にも触れられており、異文化を感じられるのも嬉しい一冊。

アルテュール・ル・ケンヌ『フランス式おいしい肉の教科書』
 料理本なのだがやけに著者の語りが毒舌。でもそこが面白い。

ニコラ・フレッチャー『プロのための肉料理大事典』
 がっつり肉料理専門書。水を2リットル用意しろとか三時間や四時間煮こめとか八時間オーブンでローストしろとか平気で書いたレシピが目白押し。
 それはそれとして、いくらか動物の解体が絵や写真で説明されており、どんな動物の肉がどんな加工品になるかもたくさん見られる。また、カンガルーやダチョウなどユニークな料理も満載。ブラッドソーセージ制作の手順まである。

荻野恭子『大地が育むユーラシアの味 ロシアの郷土料理』
 少し古い本なので中古で手に入れたが、なんとヤギの解体が写真付きで載っている。1ページだけでそんなに詳しくはないのだが、あまり知らないロシアの食文化に触れているので、そこも刺激的な一冊。
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【貴族・ヴィクトリア朝文化】

船戸明里『Under the Rose』(アンダー・ザ・ローズ)電書版1~9巻
 19世紀末英国貴族の家庭を舞台にした少女漫画。練りこまれたドラマや心情描写と絵の美しさが素晴らしい。「貴族」社会の雰囲気が堪能できました。このお話の未来にあたる『Honey Rose』は一番最初に出されたけれど、一部ネタバレの仕様。

関矢悦子『シャーロック・ホームズと見る ヴィクトリア朝英国の食卓と生活』
 当時の詳しいメニューが出てくる上、種類も豊富でめちゃくちゃありがたかったです。写真もあるよ!

ルース・グッドマン『ヴィクトリア朝英国の生活 貴族から労働階級まで』上・下
 著者が実際にヴィクトリア朝の生活を数ヶ月続けて確かめたという恐るべき本。19世紀英国の食事はとても美味しくなさそうなのだが、著者によるとその時代の生活スタイルには必要な栄養が詰まっており、とても美味しく感じたそうなので興味深い。他にも色々面白い話が詰まっています。

村上リコ『図説 英国社交界ガイド』
田中亮三『図説 英国貴族の暮らし』
 ふくろうの本を讃えよ。
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【他】
 ケルト神話、北欧神話、バイキングなどなど。

アリ・アスター監督『ミッドサマー』
 こちらのホラー映画はザデュイラルの構想当初、話題になっていました。スウェーデンの奥地で行われる90年に一度の大祭に参加した若者が……というストーリーで、その中に「血の鷲」という儀式的な殺害方法が登場するのを知って、「スカンジナヴィアの生け贄」に興味を持ったことが、ザデュイラルの舞台をスカンジナヴィアモデルにしようと思ったきっかけです。

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