みえない陰鬱とした日常

 僕はこの三ヶ月間、まともに文章に向き合えなかった。

 色々試してみた。

 とにかく、机の前に座ろうとした。

 でも、駄目なんだ、文章を進める指が動かない。

 書く気が起きない。



 そして布団に潜る。

 簡単に二時間、三時間つぶせる。

 そうやって無為に折角の休日を過ごす。



 僕自身、そんな僕を見ていたくない、けれどもからだが動かないんだ。



 けれども!



 僕は書きたい。

 王立女子士官学校「アデル・ヴァイス」を通じて、僕なりの「愛」の形を定義してみたい。

 この間、百合マンガだけは何作も重ねて読んだ。



 躓いていたことの一つに、アデル・ヴァイスが本編から脱線して、その脱線した話が延々続いてしまっていることに、

 「これでいいのだろうか」

 「しかし、僕が書きたいのはこれなんだ」

という葛藤を整理しきれなかったこともある。

 でも、みえた。



 書きたいように書くしかないんだ。

 所詮僕は市井の人間。

 書きたいように書いて、それを表に出して、ほんの数人でもいい、数えきれるばかりの、ほんの少しのPVに恵まれ、その中でハートや星に恵まれればいいではないか。

 それ以上は実は、ほんの一握りの才能に与えられる栄誉。

 僕のような、岩の下のじめじめとした隙間を這い回ってきただけのダンゴムシには見上げることすら叶わぬ星。

 分相応の文章しか書けなくとも、それが僕の限界。



 だから僕は、僕の精一杯を書くよ。

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