ねぇ、ご主人。
もし、もしもよ?
あたちが居なくなっちゃったらどうする?
寂しくなる? 悲しい?
きっと、何にも出来なくなっちゃうわよね。
って、あたちは思うの。
だって大好きでしょ? あたちの事。
当たってるでしょ? ふふふ。
でも心配しないで良いのよ。
居なくなんてならないから。
ずっとご主人の側に居たいもの。
これはあたちの本当のホントの気持ち。
ご主人はちょっとだけ意地悪するけど、優しい人だもの。
初めて出逢ったあの日は大粒の雨が降ってたわね。
ずぶ濡れのあたちを抱き上げてお家に連れて来てくれた。
そっと身体を拭いて暖めてくれた。
少しだけぎこちなかったけど、温もりをくれた。
不器用なひとだからあたちが側でお世話しないと心配ね。
だって、朝はお顔をポンポンってしてあげないと起きられないじゃない。
お出掛けして帰って来ると、いつも疲れたお顔してるじゃない。
あたちがお出迎えして、良し良しってしないと笑ってくれないじゃない。
だから毎日お膝に乘って癒してあげてるのよ。
でも、あたちもそうしたいの。知ってたかしら?
だって、ご主人にくっ付くと暖かくて優しくなれるのだもの。
ずっと一緒に居てね。
ねぇ、ご主人。
もし、もしもよ?
あたちがお星様になっても心配ないわ。
ずっとご主人にあたちは寄り添ってるから。
居なくなるんじゃないの。
視えなくなるだけなの。
だから、泣いちゃ駄目なんだからね。
またいつかきっと逢えるから。
その時はギュって抱きしめてあげるから。
ねぇ、ご主人……
ずっとずっと、あたちをルイって呼んでね。
「陽だまりのにゃんこ~勘違いも甚だしぃ~」
https://kakuyomu.jp/works/16818093076168582771 本日、完結話を更新致しました。
(約9千文字を4分割で掲載してます)
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「十彩の音を聴いてーPower Switchー」
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