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岡本かの子と家康の巻

先日の「鮨」以外の短編も少し読んでみたいので岡本かの子の本を図書館で探すと、文庫版の全集があった。

「金魚繚乱」を読むために5巻を借りてきたら、何と大阪夏の陣を扱ったらしい短編「落城後の女」があって驚いた。そもそも岡本かの子が時代小説を書いているとは予想もしていなかったし、よりによって家康周辺の話とは。

この人のタイトルの付け方は独特で「扉の彼方へ」「やがて五月に」といった見方によっては平凡な気取り方に見えるものもあるし「狐」「春」「雪」「川」「窓」といった一文字の素っ気ないタイトルもかなりある。

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