日本史の概略を書いた本のうち、教科書は要点を絞り過ぎて分かりにくい。専門的な大人向けの本は細かすぎる。
しかしあれこれ探すうちに手にした「中学校で習う歴史が教えられるほどよくわかる」は、もともと歴史が苦手だったという人の書いた本なので、簡略化しすぎず、細かくなりすぎずで自分にはちょうど合っている本だった。
この本の平安後期~鎌倉、室町、戦国時代を経て、やっと江戸時代に入ったところまで読んだ。
丸ゴシック体で、ですます調で書かれていると読みやすい。
そして、文章も頭にスッと入ってくる。
たとえばこんな感じである。
「8代将軍足利義政は父が暗殺されたり、兄が病死したりした関係で、思いがけず将軍になってしまったため、政治に全く興味がなく、いつも遊び歩いていました。」
ここだけを読むと、何だか童話、民話風ですらある。
ドナルド・キーンによる義政の本があって、そっちも読みたいがたいへん興味深い人物である。
ちなみに私の頭の中では、旺文社の英語講座をやっていたハリス先生と、ドナルド・キーンが混ざっている。