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「異能機関」の巻

風邪がずっと続いており、まだ変な咳が出て喉が痛い。

寝すぎて夜は眠れず、そういう事情で「異能機関」上巻を読み進めた。昨夜は200ページくらいから320ページまで。

主人公の少年は誘拐されて謎の秘密機関に閉じ込められ、変な注射や測定をされている。集められた他の子もみな、念動やテレパシーの力があるのだが、しばらく経つと次の段階のどこかへと連れていかれてしまう。

テンポがじれったいと思って読むのをやめようかと思っていたが、読み進むにつれて、むしろ情報を与えずに少しずつ先延ばしにするテクニックが理解できた。

たとえば誘拐された際に主人公の両親がどうなったか、なかなか主人公は確認できず、確認が可能になってからも何度か躊躇するなど。

あるいは、超能力を持っているかどうかの拷問的な検査にしても、自分ならもっとハードな、ヘビーな、非人間的な方法を思いつきそうなものだ。

そこのところをキングの場合は少しずつ、精神的に追い詰めるような方法で痛めつける。ジワジワと小出しにするので、やはりそういう点が長編型作家なのだと感服する。

読みながらツイッター(X)を見ると人身売買が話題になっており、ますます気味が悪い。

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