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「孤独な娘」のスタイルの巻

以前書いたことの続き。

「孤独な娘」を読み終えて、読みながらこの作品のようなスタイル(人名が各エピソードのタイトルで繰り返される)が他にもあると気づいた。

それは沼田元氣の「僕の伯父さんの東京案内」で、思えばこの本に影響を受けて、自分は「立ち読み紳士」を構想したのであった。

「僕の伯父さん」がタイトルに含まれているのは、明らかにフランス映画からの影響で、「孤独な娘」も解説によるとフランス文学の影響があるらしい。

シリーズ物で「シャーロック・ホームズの何々」「ハリーポッターの何々」「ドラえもん・のび太の何々」「ドリトル先生の何々」といったタイトルが続くのにも似ている。

しかし長編のシリーズ物や短編集の総題に主人公名が来るというスタイルは、ちょっと実用的すぎて、自分の好きなパターンとは微妙に異なるのだ。

単に同じ名前の繰り返しに過ぎないのに、この魅力、ユーモア、お洒落感は何だろうと思う。そういえば「何々のピチカート・ファイヴ」というシリーズもあった。こちらは自分の好きな感じに近い。

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