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過去作についての巻

昨日の続き。

今後、書きたいものの構想や予定が幾つかあると、毎日少しずつ考え続けることになる。その結果、過去の作品があまり気にならなくなってくる。

以前は自作が「もっと読まれなければ勿体ない」「もっと高く評価されたい」「広く知られたい」という感覚が少しはあったのだが、今はほとんどなくなった。

男は異性との記憶を「名前を付けて保存」し、女は異性を「上書き保存」するという。そういう意味では私は女性的で、旧作を「上書き保存」に近い感覚で見ている。

「そういうのもあったよね」という感じで、ほぼ忘れかけている。

たまに読み返して「これは割と良かった」と思うものもあるが、基本は済んだことだし、小学生の頃の通知表やテストや、当時描いた絵を今になって見てもあまり感慨が湧かないのと同じというか。

全盛期を過ぎたクリエイターが、「新作」にこだわる気持ちが多少わかるようになった。「旧作」ばかりが褒められて、いつまでも思い出として絶賛され、新作は話題にもならないという辛さ、これはきついだろうなと思う。

「カクヨム」では旧作を皆ひっこめてしまうと、何を書いている人なのか分からなくなるので、少しは出したり引っ込めたりしている。この作品はいつまで公開、あの作品はいつから非公開、と厳密に決めていないので、部屋の模様替えのような感覚でたまに変更している。

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