「蛙の子は~」の後書きを書いてみると、読者は読む前にこれを読んだ方がわかりやすいので、積極的に勧めた方が親切な気がしてきた。
2,3日前までは「こういう風に読んでほしい」「こういう風に解釈できる」というガイドがないと読まない、読めないというのは読者の甘えである……、という気がしなくもなかったのだが、考えを改めた。
一方、作者側が「何も説明しなくても、読者はきっとわかってくれるはず」として黙っているのは毅然とした態度で、しかも正論に見えるが、実際のところそれは、時間に追われていて、他にも無数の娯楽がある読者への甘えではないかという気もする。
作者は「自分の作品に優先的に時間を割いてくれ!」と要求できるものだろうか。人気作家ならともかく、カクヨムでそれは通用しないのでは。
カフカやジョイスなど、古典的な作品すら、まったく解説が無い状態で読んだら面白いものかどうか、かなり疑問である。そう考えると、読む前に、ある程度の情報を与えるのは悪いことではない。
情報があるとないとでこう変わる、という例としてちょうど今日、ワインに関するニュースを見かけた。評価のうんと低かったワインが、そのことを隠してエントリーした品評会で金賞を受賞したとのこと。
本来は評論家が、消費者のためにある程度は正確な判定を下し、ガイドするべきだが、未知の作品を前にした時、評論家はしばしば当てにならない。
そう考えると小説の場合、書き手がある程度は解説しないと、誰もついてこない訳で……。アマチュアは尚更……。
結論:むしろ「後書き」を先に読んでほしい!
https://kakuyomu.jp/works/16817330662926334835