ある作品を書き終えると、やはりあれこれと思う所がある。
今回、5-8月で書いたものは、もともと「〇〇〇が鬱病になったら?」という発想がきっかけになって書き始めたのだが、「鬱病になる人」という人物像、つまり言い換えると「意欲が湧かない」「やる気が起きない」「することに意味を見出せない」という人物像こそ現代において、自分にとって書く価値があるように思える。
そもそも、自分には「やる気満々で、スポーツの大会で優勝を目指すような主人公」はまず書けない。
結局、今回は「鬱病」については書かなかったのだが、こうしてまた振出しに戻ったので、またそこから始めるのも一つの手である。
「死ぬように運命づけられている人物を助ける」というのもまた、大きなテーマとしてある。これは副次的に出てきた要素だが、小説家として「売れたい」「何々賞を取りたい」という動機よりも、より強く、太い動機になるのでこれも再検討したい。
一応、あと数日は推敲するべきと考えていて、くだらないセリフや会話でもメモしておきながら、そのまま本文に書きそびれていたものがある。