昨晩はNHKで「百年インタビュー」の大江健三郎の回を見た。
後期の五部作の最終巻「水死」刊行直後の頃らしいが、五部作の一作目「取り替え子」とも共通する内容の話が多かった。
「なぜ、同じモチーフを何度も扱うのか」
「なぜ、何度も書き直しをするのか」
「なぜ、自他の文章を引用するのか」
などなど。かなり率直に、包み隠さず話していた。
自分は何となく面倒で長編は避けてきたが、まとめて読めそうな気がしてきたので、月に1,2冊くらいは読んでみたい。
津村記久子の「やりなおし世界文学」で大絶賛されていたディケンズの「荒涼館」も、元はといえば大江健三郎が褒めていたから買ったのであった(番組で書斎が映った時に、この本の原書もあった)。
大江健三郎の本を読むと、心に重しが乗っかったようで、精神的に安定するような印象をいつも受ける。