「「円城塔賞」」を含む小説

「透果（とうか）、俺は……お前が大好きだッ！！！」 　多くの生徒が登校している真っ最中の朝の校舎前。 　今日も俺は幼馴染の透果に、全身全霊で俺の真っ直ぐな気持ちを伝えた。 　嗚…

婚約破棄されそうになったけど「無理無理無理無理」って言い続けてたら押し切れた。

ある夜。 目覚めると目の前に転がっていたのは、自分自身…… どうやら死んでしまったらしい。 おまけに、記憶も飛んでる。 俺はいったい何者なんだ？

俺は三度の飯より百合が好きな、生粋の百合スキーだ。 そんな俺が今一番推している百合ップルが、駅前の高校に通っているアカリちゃんとユイちゃん。 二人はいつも放課後に、駅前のシアトル…

私は貴族学園内でクラスメイトのフランツ様に、淡い恋心を抱いている。 だがヘタレな私は、告白する勇気を出せないまま毎日を過ごしていた。 ――そんなある日、放課後学園を出たところで、…

「ねえねえ宍倉（ししくら）くん！　実は折り入ってお願いがあるんですけど！」 「え？」 　とある放課後。 　帰り支度をしていると、隣の席の根古田（ねこた）さんから、唐突に声を掛け…

「ルリア、ただ今をもって、君との婚約を破棄する！」 「――！」 　国中の貴族が集う煌びやかな夜会の最中。 　私の婚約者であり、我が国の王太子殿下でもあらせられるガラム殿下が、唐…

「お兄ちゃん」 「ん？　――！」 　おもむろに俺の部屋に入って来た祐実（ゆみ）を見て、思わず息を吞んだ。 　祐実は青を基調にした花柄の振袖を着ており、普段は下ろしている髪をアッ…

「アンネ…………ただ今をもって、君との婚約を破棄する」 国中の貴族が集まる夜会の席で、アンネは婚約者であり皇太子でもあるヨハンから突然婚約破棄を言い渡される。 だが、アンネが理由…

「ウェーイ唐瀬（からせ）ぇ！　差し入れ持って来てやったぞー！」 「ゲッ」 　俺が一人暮らししている安アパートに、今日も菅木（すがき）先輩が合鍵で勝手に入って来た。 「……先輩…

私の名はローザ。 ３０歳を目前に控えた独身の女騎士だ。 そんな私だが、とある事情で住んでいた借家を追われてしまったからさあ大変！ ――しかし、何故か流れでイケメンの騎士団長と同居…

推しに囲まれて幸せな気持ちで眠ったと思ったら、異世界転生⁉その先は、まさに推しがいる世界だった！推しが断罪されないように、自分が悪役令嬢になると決めた、女性の行動とは⁉ そして、…

「映画凄い面白かったですね！」 「え？」 　映画館で偶然隣の席になった、二十代中盤くらいの同年代の美女から声を掛けられた俺。 　これをキッカケに俺と美女は仲良くなり、毎週末一緒…

「うーん、美味い！　このローストビーフ絶品だよ！　君も食べてごらんよ」 「もう、ウィル、あまりがっつかないでよ。恥ずかしいわね」 　今日は婚約者のウィルと二人で、名門ボールドウ…

「ハァ……、ハァ……！」 　とある放課後の帰り道。 　人気のない河川敷の高架下まで来たところで、いつもの発作が起きた。 　だが、ここまで酷いのは初めてだ……。 　全身から脂汗が…

「はいアイヴァン様、あーん♡」 「あーん♡」 　――！ 　王宮の裏庭にある東屋。 　そこで公爵令嬢のルイーズは、今日も男爵令嬢のエリカとケーキの食べさせ合いっこをしている、婚約…

人の世は、闇に包まれた。 闇より生じた怪物は、その地を覆い、身を肥やす。 悲観に沈む人々に。灯が熾る。 祈りは声に。誓いは剣に。 燃えゆる炎は、外れた終わりを正すため。 ──これ…

胡桃は人間関係を築くのが下手。 だからこそ、中学生のときにできた友人佐紀に嫌われないために、一人の人を犠牲にしてしまう。

僕には一つ悩みがある。それは同じクラスの朝比奈さんにいつも天然パーマとなで肩を弄られていることだ。 朝比奈さんは美人でスタイルもいいんだけど、何故か僕にだけは病的に口が悪い。 そ…

私の婚約者であり王太子殿下でもあらせられるサマル様は、男女問わず誰しも魅了するほどの絶大なる美貌を持つうえ、魔力も我が国でトップクラスというウルトラハイスペック王太子。 一見なん…