概要
それぞれ二つの道が、一つの運命に繋がる
中学校の卒業式を終え、渡瀬春香は、どこの生徒でもない「名前のない透明な空白」のような時間を、路面電車に揺られて過ごしていた。窓の外に広がる冬の名残。その景色の中に、春香は別の学校の友人・佐京光希を見つける。離れ離れになってしまう不安を抱えながら、春香は彼にメッセージを送る。動き出した電車と、加速する鼓動。二人の行き先が交わった時、春香の時間は、鮮やかな春へと動き出す――。妖神と人の奇譚。
本文2000文字
【妖神(マガカミ)】
人を唆して悪行を勧め、災いや不吉な出来事をもたらす存在
https://kakuyomu.jp/works/16817330667360315997
クロノヒョウ様の企画
第72回「2000文字以内でお題に挑戦!」企画
https://k
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人を唆して悪行を勧め、災いや不吉な出来事をもたらす存在
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クロノヒョウ様の企画
第72回「2000文字以内でお題に挑戦!」企画
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!桜の蕾が色づいていく、その一瞬を見届ける物語
春は出会いの季節、と言われます。
けれどこの物語が描くのは、積み上げてきた居場所が足元からほどけていくような、
心許ない思いを抱えた少女の、透明な三月の時間です。
まだ固い桜の蕾。
揺れ続ける路面電車の振動。
声をかけられない距離。
小さな勇気で送る一通のSMS。
無機質な文字列のはずなのに、そこにはたしかな体温が宿る。
そして ――。
見える景色は変わらないのに、
ああ、春とはこういうことなのだ、と
静かに、けれどたしかに胸を打たれました。
とにかく、うつくしい。
読む人それぞれの胸の奥に、まだ固いままの蕾があるのなら。
きっとこの物語が、そっと内側から色づかせてくれるはずで…続きを読む