手袋をつけられない冬の手。誰かの助けを借りて生きる日常。この作品は、不自由を嘆くものではありません。差し出される手の温かさと、言葉だけは誰かを温められるという静かな確信が、そこには書かれています。読み終えたあと、読者の手のひらまで、そっと温めてくれるような作品です。
肉体的にできないことが増えていく中で、絶望するのではなく、できることに目を向け、日々に、人々に感謝し、続いていく日常に希望を見出す。とても軽やかで美しい心の詩です。彼の自由な心を縛りつけるものは何もない。読後の清涼感に、ほんの少しだけ星野富弘さんを思い出しました。
自分の部屋を「惑星」と捉え、決して重力に縛り付けられるのではなく、思考を銀河へと飛ばす。その想像力の豊かさと力強さが、とても美く、尊いと感じました。壮大な宇宙の旅のあと、宇宙飛行士のように「日常というミッション」へ戻っていくラストも素敵でした!
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