流れに逆らって生きる男が好きだ!!土方歳三…そして、この物語の作者も流れに逆らっている。今の物語は、セリフ中心でリズミカルに読ませるのが流行りらしい…でも、この物語は、語り中心の文書力で読ませていた。流れに逆らって生きた男の物語を、流れに逆らって書いている。面白い!!お勧めの作品です!!
新選組の中心人物、土方歳三の人生を中心にすえ、第一話目の書き出しから、有名な「池田屋事件」~大政奉還という難しいテーマに対して、『自分のものを描き出そう』とする「真剣」さと「真摯」さ、確かな構成力と、豊富な語彙の表現力。大変な力量を感じました。歴史物、幕末物、特に「新選組」関連の物語が好きな方に、是非とも、おすすめしたい作品です。のさきひろし
幕末の動乱期に発足し、京の町を駆け抜けた新選組。副長、土方歳三が函館の地で最期を迎える、印象的な場面からこの物語は始まります。一貫して冴え冴えとした語り口が、冷ややかな緊張感を際立たせ、近藤勇や沖田総司の人間味にも深く惹きつけられます。土方歳三の走馬灯を追いかけるような没入感を、ぜひ味わってみてください。
本作は、新選組という、いわば時代によって誕生し、時代の移ろいに従って用済みとされ、逆賊となっていった狂信的集団を描いた作品である。何よりも素晴らしいのが、その人物人物一人ひとりの描写である。それは、風貌のみにとどまらず、心理や駆け引き、心の内奥まで描き切っているところである。一貫して引き締まった文体は、時代小説のお手本の如しである。こういった緊迫した白刃煌めく幕末物には最適の筆致であると思う。是非、ご覧いただきたい。
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