第2話 幹部
ー 宇宙要塞ハコシロ 中央制御室 ー
リフコを連れて、中央制御室に着いたがNPCは、まだ誰も来ていなかった。
中央制御室は巨大なコンピューターが壁一面に広がっており、部屋の中央には大きな円卓が置かれている。
コンピューターの前にはアンドロイドが操作をして、宇宙要塞ハコシロを管理している。
「制御室に来るとは珍しいですね。マスター」
部屋に備えつけられているスピーカーから、ツバイを呼ぶ声が聞こえた。声は若い男性の声質に近い電子音が含まれていた。
「‥‥確かにそうかもしれないな。」
声の相手は宇宙要塞ハコシロのマザーコンピューターのメインAI『HARED5000』。通称『ハレ』
ツバイが宇宙要塞ハコシロを作り出した頃から付き合っている、良き相棒だった。
「ハレ、ハコシロ内部に異変がないか細部まで調べろ。それと現在ハコシロがどこの星域にいるかをアンドロイドに調べさせろ。」
「わかりました。星域の探索範囲はどうしますか?」
「探索1時間で終わる範囲しろ。あと、もし仮に人工物や生命体がいる場合は交渉して友好的にここまで連れてこい。交渉の際は相手の言い分を殆ど聞いても構わない。戦闘行為は極力避けろ」
「了解しました。マスター」
(ゲーム時代と同じやり取りしたから、ハレは問題ないな)
ユバス・ワールドは最初はAI設定がなかったが、新作MODによって追加された。MODを使うと拠点の管理がすごく簡単になることから人気があるMODだった。 そのMODを作り出したのがツバイだった。
ハレはマザーコンピューターのAIとして進化し続けるがマスター設定した人には 裏切らないように作られている。
「ツバイ様、今どのような事態になっているのでしょうか?」
付き従っていたリフコが困惑した表情してツバイに質問する。
「詳しい事はまだわからない。結論はハルの結果が出てからだ。」
「お待たせしました。我が主」
中央制御室の大きな扉が開いて、巫女服に似た赤と白の和装に身を包んだ長身の 美女が入ってきた。
彼女は栗色の浅黒い肌を持ち、後頭部で一つ結びにされた、透き通る銀色の髪が、まばゆいばかりに映えている。銀縁のメガネをかけ、そのレンズの奥では、茶色の瞳を有する目が、どこか蠱惑的に妖しく光っていた。
セリア・フォールン
情報交換および記録、ハコシロの統括、そして作戦の立案を担うNPCだ。
「早かったな、セリア。」
すらりとした手をツバイの首の左右から伸ばし、抱きつくかのような姿勢を取る。
真っ赤な唇を割って、濡れた舌が姿を見せる。舌はまるで別の生き物のように己の 唇の上を一周する。開いた口から馨しい香りがこぼれ落ちる。
「ああ、我が主。わたしが唯一支配できぬ愛しの主。主の命令はどんな事よりも優先されますから。」
「セリア。今は発情をしてる場合ではありません。」
重く低い声に初めてセリアは反応し、嘲笑の笑みを浮かべながらリフコを見た。
「相変わらず固いね。そんなんだと主の寵愛はなくなるかも。」
「例え、そうなったとしても私はツバイ様に全身全霊で仕えるだけです。」
真剣な表情で迷いなく言い切るリフコにセリアは満面な笑みを浮かべる。
「さすが、私たちのリーダーね。まあそこは、みんな同じだけどね。」
「そうだよ~。私のたちの御主人様への忠誠は不滅です~。」
いつの間にか、特徴的なしゃべり方する女性が近くに立っていた。
彼女は白衣に身を包んでいて、肉付きの良い太腿。艶めかしい曲線を描いた 腰つき。豊満な胸元。美しい赤色の髪のツインテ―ルが腰にまで伸びている。
エンリ・アマリリス
ハコシロの生産活動における責任者。テクノロジーの管理、発明するNPC。
「急な呼び出しすまんなエンリ。実験途中だっだか?」
「大丈夫です~。休憩中でしたし~趣味の実験でしたから~。」
エンリは生粋の研究者気質でハコシロの利益のために研究、開発をしている。
「皆さん、お待たせして申し訳ございません。」
紫色のストレートロングの髪、改造軍服を着た、スタイルの良い巨乳美女が扉から入ってきた。彼女の歩みに合わせ、その毛先を揺らしていた。
ハンティ・ケスチナ
ハコシロの戦闘関連の責任者。擁する膨大な戦闘員、その頂点に立つ指揮官、防衛隊総督のNPC。
「ハンティが最後なのは、めずらしいな。」
「申し訳ございません。鍛錬後の汗を流して来ました。」
ツバイとハンティの会話を聞いていたセリアが悪戯な笑みを浮かべる。
「勿体ないわねハンティ。汗だくで誘惑したら、いつもとは違う魅力で主を魅了できたかも。」
「‥‥ゆ、ゆ、ゆうわく。‥‥私なんかが主様の寵愛を受けるなんて、恐れ多いです。」
ハンティは顔を真っ赤にして、辛うじて聞こえる声で答える。
「相変わらずのウブですね。セリアもからかいはその辺にして下さい。」
リフコはセリアをいさめながら、ハンティの頭で撫でて落ち着かせる。
「御主人様は汗で興奮するの~?」
エンリは知的好奇心に刺激されたのか、ツバイに質問してくる。
「汗で興奮するわけではない。普段とのギャップがあると興奮するときがある。」
「なるほど~ 勉強になります~。」
「全員そろったから、円卓席に座ってくれ。今後に関わる、重要な会議を始める。」
ツバイは緩んだ顔を引き締め、真剣な顔して会議を始めた。
次の更新予定
人類誕生時代に来たので、人類の支配者になる 浅霧 瀬智 @WXOstoratos
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