キャンペーン企画によくある「○○一年分プレゼント」。
ああいうのに当たったことがないのでわからないのですが、凄い物量になりそうだというのはなんとなくイメージできます。
ああいうのってどういう計算で届くんでしょう。
今作ではカニ一年分を、「一日三食」で計算しています。
しかも一食ごとにタラバガニ丸々一匹です。
何考えてんだこの馬鹿!!!!!!
どこにそんな食い方をするやつがいるんだよ!!!!!!!
食えても一日に一匹が限界、そしてそれを毎日だなんて絶対飽きるでしょうが!!!!!
しかし、そんなバカ計算を嘆いても仕方がありません。
事実、カニは届いてしまったのですから。
カニは待ってはくれません。
結果、苦肉の策を取ることになるのですが……。
その苦肉の策の行く末は、是非本編で。
新年御祝ギフトに当選したお隣さん。
まさか一年分の活蟹が一度に届けられるなんて、誰が思っただろう。
そんなことがある町のとあるマンションで起きてしまったのです。
喜ぶべき当選の祝い品が……
有難いはずのお裾分けが……
大量に届けられた蟹の処遇を巡って、やがて町中を巻き込む騒ぎになってしまいます。
そして話の方向は思いもよらぬ結末へ。
この蟹、そもそも新年を祝うギフトであったけれど、
はたして祝いだったのか、まじないだったのか。
と、私は疑念を抱いてしまいました。それとも……
はてさて、本当のところはどうなのでしょうね。
最後に締めくくるセリフ。私は素直に好きだと思いました。
是非、ご一読を
抽選でお祝いギフトが当たったら……きっと嬉しくてたまらないでしょう!
しかもそれが、タラバガニ一年分と来た日には、もうテンションはマックス!
今年一年分の運を使い果たしたのでは!?という不安も心の隅に置いておきつつ、ルンルンと鍋の準備に取りかかることでしょう。
そのギフトが、文字通りの一年分でなければ……!
タラバガニの入った箱がどっさりとマンションに運ばれていく――事は一家族の問題では収まらず、果ては町を巻き込んでの大騒動に!
ちなみにタラバガニはまだ息がある。
そのことを踏まえ、町長は苦渋の決断を下します。
「山に放とう」と……。
そこから、まさかまさかの展開に!
新年を笑って迎えることのできる怪作です!
是非ともご一読を!!!
主人公に対し、お隣さんが新年のお祝いの品だと言って、発泡スチロール箱を差し出すことから、この物語は始まる。
その中身はタラバガニだった。
主人公が拒否しても、なんとかして受け取らせようとしてくる。
なにが彼をそこまで必死にさせるのか?
なんと彼の妻が新年御祝いギフトS賞のタラバガニ一年分を当ててしまったようだ。
しかも、それは今日中に全て届くらしくて、それを載せたトラックが四台もくるらしい。
なんとありがた迷惑な話なんだろうか。
お隣さんはこのマンションの住人全員にカニを配るつもりらしいが、やがて町全体まで範囲を広げた騒動になってしまう。
とにかく、奇想天外の展開数々に笑ってしまいました。
大量のカニをどうするか議論する大人たちの会話も面白くて、最初から最後まで全く先の話を予想できなくて楽しかったです。
新年の最初に読む小説として相応しいかと。
おすすめです。
こ、これはつまり有名な「あの昔話」に繋がるものになったのだな……。
序盤からは想像もつかないぶっ飛んだ展開。そしてその後の思わぬオチ。だから「カニ」だったのか! と作者さんのユーモアセンスに頬が緩みっぱなしでした。
主人公はカニが食べられないアレルギー体質。それなのに、いきなりカニを貰ってくれと頼まれてしまう。
なんでもお隣さん、「カニ」が貰える当選に大当たりしてしまったらしい。
だが、なぜか大量のカニが「一日で一挙に」送られてくるという大惨事に。だから近所のみんなで食べて欲しいというのだが、さすがに処理しきれる量でもない。
そうして対策を練った結果……。
この発想のフリーダムっぷり、とにかく楽しい。正月のごちそうとしてしょっちゅう広告が出てくるタラバガニだけれど、時にはこんな暴力、そして怪異にもなるという。
作中後半で出てくるモチーフの数々を見て、「あの話か!」となるのも面白すぎる。
ユーモラスでひねりの利いた物語、オススメです!