淡々とした観測記録の形式が、この物語に不思議な説得力を与えていました。感情を排した報告文だからこそ、「卵になる」という異常事態が、現象として静かに積み重なっていく感覚が際立ちます。人間、動物、植物、そして惑星へと対象が広がっていく流れは、恐怖を煽るというより、避けられない変化を見せられているようでした。壮大なのに、説明しすぎないからこそ余白が広い。読む側の想像が、宇宙の外まで引き伸ばされるような素敵な短編でした。
もっと見る