お嬢様付きの日常

USSR

お嬢様、、、、また今度お祭りいきましょうね

こんにちは。世界のどこかに住んでいる大抵の常識はあるだろう人間たち。

私は『明大 羊めいだい よう』と申します。


私は今世界でトップクラスの企業『西鶴グループ』の執事をやっています。

まぁ、執事といってもやってる事は忙しいご主人様の代わりに保護者をやってるだけなのですが。


保護者ということで、誰の面倒を見ているのかと言いますと————


「羊!お腹が空いたわ!お食事を持ってきて!!」


——この生意k、、、、おっと失礼。この由緒正しいお嬢様『西鶴 美妃さいかく みき』の面倒を見ています。


「はいはい、わかりましたよお嬢様。」


「ちょっと!「はい」は一回って言われなかったの?!言い直しなさい!!」


「はーい」


はっ(笑)

おっと、つい。


頬なんて膨らませちゃって全く端無いはしたない人ですね。せっかく親から受け継いだ、日本人のサラサラの黒髪とロシア人の綺麗で透き通った瞳が台無しです。


まぁ、私からみれば可愛らしいものですがね。高校生の美女・美少女なんてまだまだ子供ですよ。子供。


え?お前は何歳なんだって?今年で二十五ですけど?まだまだピチピチですけど?

若造とか言ったら本当に怒りますからね?ええ。本当です。


ご主人様から

「そばにいるのは年が近めのやつの方がいいだろう!だからお前な?ちなみに手とか出したらお前の肉体という肉体をぶちぶちに引き裂いt(略)」

と言われていますので、幼少期から訓練は積んであるのです。頑張りました。


なんせ7歳から言われましたからね?生まれて一日も経っていないのに孤児の私にスカウトが来ました。


「羊!あとで覚えておきなさいよ!!」


はいはい怖い怖い。そういえば今、何をしているのかと言いますと、とうもろこしを焼いています。昔、お嬢様がとうもろこしを「とうもころし食べたい!!」と言っていたことを思い出しますねぇ。あの頃はまだ可愛かったもんですよ。


「ねぇ、今地味に恥ずかしいこと読者にバラされた気がするんだけど。」


「さぁ?私には心覚えがないですね。おっと、できましたよお嬢様。」


上手に焼けましたー。いい感じに焦げ目がついていて美味しそうに出来上がっていますね。お嬢様の好物が簡単なもので良かったです。


もしも好物が「鰻の蒲焼」とか言われたらキレますよ。あれ作るの面倒なんですよ。なぜ自分で作ろうとするのかと言いますと、ご主人様から

「店のものは信用できないから全部お前が作れ。いいな?食材は用意してやるから、一旦フランス行ってこい」

と、言われてフランスに行ってきました。


「ねぇ、ナイフとフォークは?」


()


ああ、ええ。そうゆうことですね。理解するのに数秒かかりました。


「いいですかお嬢様。いつも食べているのは全て身が剥がされたものです。ですがこれは私が面倒臭かったので丸ごと焼いたものです。」


「面倒臭いって、、、、」


「なので手掴みで食べてください」


「手掴み!?」


していましたか?礼儀的には丸ごとのとうもろこしは手掴みがマナーとして正しいようですよ。岸辺露伴から学びました。


「そんな野蛮な食べ方するわけないじゃない!!」


「お嬢様、バナナを食べる時いつもどうしていますか?」


「ナイフとフォークで切って食べるけど、、、、」


ミスりました。バナナは手掴みは万国共通の事だと思っていたのですがね、、、、


「では、ストロースプーンで食べるかき氷と普通のスプーンで食べるかき氷。どっちが美味しく感じられますか?」


「ストロースプーンって、、、、何?」


「、、、、、、お嬢様。また今度お祭りに行きましょうね。」


「えっ?急に何?どうしたのそんな悲しい表情して、、、、」


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