アンドロイドサンタさん

トマトも柄

 アンドロイドサンタさん

 今日は待ちに待ったクリスマス。

 研究所の前では大きなソリがありました。

 そこには1人のアンドロイドと2匹のトナカイがいます。

 アンドロイドはサンタの衣装を着ており、トナカイには角には鈴が付いていました。

 サンタ衣装に包まれているアンドロイドはトナカイに聞きます。

「そろそろ行くけど、準備は大丈夫?」

 トナカイに聞くと、トナカイは張り切って行こう行こうと頷いています。

「さて、みんなから貰ったリストを確認しましょうか」

 アンドロイドが一つのメモ紙を懐から出してきます。

 そこにはビッシリと内容が書かれていました。

 それは町の人達のプレゼントリストだったのです。

 そしてプレゼントリストを確認しながらソリに入っているプレゼントを確認します。

 アンドロイドは入念にチェックを入れて数に不足がないかを調べています。

「数の確認よし! 依頼リストのメモ紙よし! 方向に迷わないための地図良し! さあ! 早速向かうよ!」

 アンドロイドはソリに乗り込み、付け髭を急いで付けます。

 そしてしっかり付け終えたら、早速研究所から出発しました。

 トナカイの角に付けている鈴の音を鳴らしながら町を通って行きます。

 そして、1人目の子の家に着きました。

 呼び鈴を鳴らすと、1人の女の子が出てきました。

 すると、

「メリークリスマス! サンタさんがプレゼントを持ってきたよ!」

 女の子が凄く驚いた顔をしています。

「パパとママから手紙をもらってね、プレゼントを渡しにきたんだよ! はい!」

 アンドロイドはそう言って女の子にリボンに包まれたプレゼント箱を手渡しました。

 女の子はとびっきりの笑顔を向けて、

「ありがとう! サンタさん!」

 お礼を言ってくれたのです。

 アンドロイドはその笑顔に笑顔で返し、手を振って次の家に向かいました。

 こうしてアンドロイドは子供達にどんどんプレゼントを渡して笑顔を配っていきました。

 驚いてママやパパを呼ぶ子供、喜びのあまりに慌てて中身を確認する子供、プレゼントを貰ったまま動きが固まっちゃった子。

 様々な子供の反応を全部笑顔で返していきました。

 みんな喜んでくれました。

 反応がみんな違っててとても可愛く思いながらソリに乗って笑顔で帰りました。

 そして研究所に着き、プレゼントの入っていた袋を確認します。

 その袋には一つだけプレゼントが入っていたのです。

「え!? 誰かのとこに届けるの忘れた!?」

 アンドロイドは急いで確認するとメモ紙にはサンタさんと書かれていたのでした。

「僕に?」

 そこでプレゼントを開けてみました。

 そこには写真立てが一枚入っており、依頼をしてくれたパパさんママさんが写っていたのです。

 そこにはみんなで集合して写っており、大きな文字でサンタさんありがとう!とデカデカに文字が書かれていました。

 アンドロイドは嬉しくなって、トナカイと一緒に研究所に乗り込みました。

「博士ー! 僕にもプレゼント届いたよー!」

 

 

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