畏の巻
音呼さん
第1話 イのもの
そいつは大層立派らしい
透視に念力 空中浮遊
おまけに博学ときたんで
みんなから崇められてる
だがよ
俺は崇めたりなんかしねェよ
なぜかって
おかしな話かもしれねェが
俺はそいつを見たことがあるからさ
それも一度や二度じゃねェ
朝焼け空を眺めてると
ふと 浮かんで来るんだ
そォだな
まず間違いなくあれは人じゃねェ
未知の生き物だ
そんで俺たちァ誰もあれに刃向かえねェ
こいつは仕方ねェことだが
きっと そォいうもんなんだよ
格が違ェんだ
だから
お前さんも気ィつけな
いつあれが現れるか分かんねェからな
まァ 目ェ付けられちまったら
どォすることも出来ねェがよ
せェぜェ 俺みたいに
刃向かわねェことだな
命がいくつあってもたんねェからさ
おっと
そろそろ あれが来やがる頃合いだ
俺はズラかるぜ
そんじゃァ 達者でな
畏の巻 音呼さん @GYALY
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