1月15日 受験前最終登校

 1月の登校をどうすべきか。


 ずっと昔から話題になっている悩ましい問題だ。


 以前は、登校する子としない子で半々だったと聞く。

 が、コロナ禍であっという間に「1月は登校しない」子が優勢になってしまった。


 コロナが収束しても、インフルエンザもはやる時期だ。コロナ以前は普通にあった、インフルエンザ感染時の保健室受験が、感染症対策の一環で難しくなってしまった今、やはり1月の登校には積極的になれないのだろう。


 だいぶん悩んだが、15日まで、午前中だけ登校という手段を取ることにした。

 あまり長く学校を休ませたら、おそらく生活リズムが崩れてしまい、一番力を発揮しないといけない午前中に頭が目覚めない、と言う結末になりそうだったから。


 15日を越えたら、給食を食べて帰ってくる詩音を迎えに、昼過ぎに毎日学校へ迎えに行かないといけない。


 それはフルタイム勤務の身には厳しい条件だったが、そこは自身の感染症対策も兼ねて、職場に1か月のテレワークを認めてもらうことで、回避した。

 下校時間はちょうど昼休みの時間帯だから、その時間帯に迎えに行けばよいのだ。


 この時期まで来たら、正月のあの過去問の出来の悪さが気になり始めた。

 正直……詩音が熱望している最難関校は、難しいだろう。


 だとしたら熱望している最難関校の少し下の難関校を軸に変更する、ということも考えられる。そちらのほうが、当たり前だが、合格は現実的だ。


 あまり言いたくはないが……

 中学受験。親ががっつりかかわる割には、子供の素質も問われる受験。

 本来、子供自身の能力を問うべきだろうに、「親がフルサポートして、平凡な子でも難関校へ!」などという夢を見せられる世界だ。


 そして、中学受験の母なら、みな一度は夢を見る。

 難関校の制服を着た我が子の横で、「わたし、そんなに努力しなかったけど、なんだか難関校に受かっちゃったわ」という表情でほほ笑む自分の姿を。


 今、そんな自分の姿が実現するかどうかの、瀬戸際なのだ。

 これだけの費用と手間をかけた3年間。それを望んで何が悪いだろう?


 今頃、そんな魔がさす。

 

 いや、受験を始めたとき、親の編さしの物差しで志望校を決めない、と誓ったはずではないか。


 万が一、2月1日に全滅したとしたら、当初の予定どおり「プランB」を発動するのだ。


 横を歩く詩音を見て、そんな「プランC」という魔をそっと胸の奥に封印した。


 わたしがうろたえてどうする。平常心、平常心。


 泣いても笑っても、あと15日。

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